【暁のヨナ】姫をやめ従者になる (ページ15)

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１２話ページ15

ユホンが部屋を出るとすぐさま
ヨナたちは僕の方に身を乗り出した

｢｢｢Aって何気凄い人！？｣｣｣

そんな、3人に僕はビクッと肩を震わせた

『す、凄い人？ではないけど…
最近はユホン師匠に
稽古つけてもらってるだけだよ』

ははっと苦笑しながら頬をかくと
なぜかハクまですげぇーという顔をする

そ、そんな凄いのか…？
よく分からないけど…

『ほら、夕食の時間になるまで
皆休みな？』

そう言いながらタオルをヨナ達の額に乗せた

夕食の時間になり、ヨナ姫達を起こした

『夕食の時間ですよ。
少しでも食べて下さいね』

僕がそういいながら食事をヨナの前に出すと
どこか寂しそうな顔をして

ﾖﾅ｢ほしくない｣

と言った。それを心配するように
ハクとスウォンが声をかけるも
それすら耳を貸さなかった

そんな時に話し声が聞こえた

｢陛下はお見えになってないのか？｣

｢ええ、姫様の事はお伝えしたのですが…｣

｢あの御方の事だ。病を恐れて
我が娘にすら近づけないのではないか？｣

それを聞きｶｯとなるも

｢黙りなさい！！｣

とスウォンが珍しく大声をあげた
僕はそんなスウォンに驚くも
ｸｽｯと笑って喉を痛めたであろう
スウォンに水を渡した

『ヨナ。大丈夫ですよ。陛下はヨナのこと
すごい大切に思っています。』

ヨナに向き直り、そう言っては頭を撫でた。
するとヨナは嬉しそうに
小さく"…うん"と笑った

『じゃあ、僕は席を外すからな
皆はきちんと寝てよ
あ、それとお腹すいたら呼んで。
持ってくるから』

そう言い残し僕は部屋を出る
そして先程まで外で話していた者達に近づいた

『おい。そこの者達。』

そう声をかける
僕の顔を見た瞬間"ヒッ"と声を上げた

余程僕の顔が怖かったのだろうか
まぁ、ヨナを悲しませたんだ
刃物を向けないだけありがたいだろう？

｢ぁ、A様…！どうしまし…た…ｯ！？｣

そう慌てる者達に僕は
片方の男の胸ぐらを掴んだ

『もう二度とそのことヨナの前で話すな。
もし、少しでも傷つけたりしたら…

次は容赦しない。』

睨みつけながらそういうとその者達は
サァーと青ざめた顔で"は、はい！"と言った

僕は掴んだ手を離し、
それと…と続ける

『僕はもう姫じゃない。様付はやめろ』

そういうと相手はｶﾞﾊﾞｯと頭を下げ

「しょ、承知しました…！｣

と言って慌ててその場を去った