贈り物。【轟焦凍】 (ページ3)

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第3話ページ3

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その後、担任の相澤先生が来て体育着を貰い校庭に出た。

今から個性把握テストをやるんだと。

まぁ、入学式よりこっちの方がまだマシかも。

轟「仁兎。50メートル走はどうだった？」

A「まぁまぁ。6.54。轟は？」

轟「5.23だ。」

1秒以上差があるではないか…！

私はスイッチが入って轟に指差しながら宣言した。

A「轟ィ！私が総合順位勝ったら一つ言うこと聞け！」

轟「…ああ。いいぞ。その代わり俺が勝ったら水波も一つ言うこと聞け。」

A「よっし！」

条件を呑み込み、私たちは競い合った。

反復横跳び、握力、上体起こし…。

数々の種目をこなし、今は結果発表。

相澤先生が合理的虚偽とか言ってるけど、私たちはそんなの気にしてない。

それより結果だ！

A「…！」

轟「…。」

一位から順に見ていくと、轟は二位で私は三位。

くそぅ、あんなに頑張ったのに！

轟の方を見ると、勝ち誇ったような顔をしていた。

A「じゃ、約束は約束。だけど一つね。」

轟「ああ、分かってる。じゃあ、毎日、下校時一緒に帰ろう。」

A「そんなんで良いの？」

轟「ああ。」

轟の願いを聞き入れ、教室に戻った。

あいつの願いがあんな事だとは思いもしなかったから拍子抜けした。

まぁ、でもあいつの願いだしいっか。