青葉よ・3

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チャイムページ9

二日目は、一日目で回れなかった分を回った。

そんなこんなであっという間に文化祭は終わりを告げ、各々のクラスでホームルームが行われた。

「Aちゃんは後夜祭行くの？」

「うん、二人は？」
「私は塾があるから……」
「私もバイト〜……」

「あらら、じゃあ二人の分まで楽しむね！」

下駄箱まで一緒に降りていき、手を振って別れた。そのまま体育館へ向かって歩いていると、英に遭遇した。

「お疲れ〜」
「お疲れ様です。一人ですか？」
「うん、友達予定があるって帰っちゃった。」

そっちこそ金田一は？と聞くと俺らセット扱いっすか、と不服そうな顔をした。

「俺らボッチどうし、一緒に楽しみましょう」

「ボッチって……まあそうだけど。いーよ、私と一緒にノリノリな音楽でヘドバンしよ」
「それは、いやです」

英が、はは、と声を出して笑った。珍しい、文化祭でテンション上がってるのかな。

体育館の扉へ近づいた時、勢いよく人が飛び出してきた。

「あ……ごめんなさ、」

それは、二日前に教室にやって来ていた女の子だった。

「あ、ううん全然！」
「本当にすみません……失礼します」

女の子はそう残してさっさと走って行ってしまった。

「今の……俺のクラスの女子でしたね」

「え、そうなんだ」

飛び出したのもそうだけど、びっくりしたのは、彼女が今にも泣きそうな顔をしていたから。