わたしの歌ときみの声２ (ページ37)

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言葉返しページ37

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渋谷side

渋「…って、Aさんに言うてもしゃあないけどな」

『・・・・』

【自分のためじゃ、ダメなんですか？】

渋「……え、？」

【すばるくんが、すばるくんのために歌えばいいんじゃないんですか？】

渋「…」

【自分が歌う意味を求めて、ずっと彷徨っていたわたしに、答えをくれたのはすばるくんですよ。

わたしの声はあっていいって。】

渋「…」

『・・・・』

【すばるくんは、1人でも歌っていいんです。
関ジャニじゃなくても、すばるくんを求めてる人は、たくさんいます。

わたしがその、第1号です。】

渋「…っ」

【わたしがもらったこの言葉、そっくりそのままお返ししますよ】

『・・・・』ﾆｯ

…あっ、なんや、そういうことか。

俺がずっとぐるぐるモヤモヤしてた理由が

やっとわかったわ。

俺、関ジャニから出て、1人で歌うんが、怖かったんや。

だから、わざわざ苦手な英語を使う外国の学校選んで

安定の関ジャニの曲歌って

コンクールの参加申込みも先延ばしにして

デビューするまで絶対に行かんって決めてた
関ジャニのコンサートにも行って

"1人で歌うこと"から、無意識に逃げとったんや。

今まで、

ソロコンとか、ソロアルバムを出したことはあったけど、

それらは全部、関ジャニに繋がってた。

けど、1人になったら

ほんまに自分だけなんやなって、初めて知った。

……だからこそ

渋「…そうやな」

『・・・・？』

渋「俺が自分のために歌わんかったら、自分が可哀想やんな」

『・・・・』

渋「…関ジャニじゃなくなったって、歌ってええねんもんな」

『・・・・』ｺｸﾝ

渋「…はぁ～～ぁ、なーんか、やっとスッキリしたわぁ」

『・・・・』ﾆｺﾆｺ

渋「……ありがとうな」

『・・・・』ﾆｺｯ

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