わたしの歌ときみの声２ (ページ17)

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命日ページ17

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渋谷side

渋「……ん、うまい」

『・・・・・！』ﾎｯ

【お口に合って良かったです】

渋「…うん、うまいうまい」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

『・・・・・♪』ﾆｺﾆｺ

俺は大倉とは違って、食にうるさいタイプやからな～

まぁ、亮ほど偏食でもないけど、笑

濃すぎてもダメ、薄すぎてもダメ

っていう

めちゃくちゃ面倒くさいタイプ。笑

だけど、

Aさんのご飯は、まさに俺好みの味で

シンプルに、めちゃくちゃうまい。

『・・・・・・』ﾄﾝﾄﾝ

渋「ん？どしたん？」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

【来週、お父さんの命日なんです】ｽｯ

渋「おーそうか
…なんか、タイムリーやな笑」

【ですね(笑)
なので、わたし日本行ってきます】

渋「そっかそっか
じゃあ…
お父さんによろしく言うといてくれへん？」

【わかりました】

渋「ありがとう

にしても美味いわぁ」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

【ありがとうございます(笑)】

渋「普段から料理してるやろ」

【料理好きなので、それなりには】

渋「ええなぁ料理できるの」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

【すばるくんもたまにしてるじゃないですか】

渋「んー、でも好きちゃうからなぁ～
将来は料理好きな人と結婚したいねん。

Aさんみたいな」

『・・・・・・』

【いい人、見つかるといいですね】

渋「でももうあかんな
今年で38やし
もうおっさんや」

【運命の人に出会うのに、年齢は関係ないですよ。
もうすでに出会っているかもしれないですし。

大事なのは、気持ちです。】

渋「…なんか、カッコええな」

【父の言葉の受け売りです(笑)】

渋「ふはっ笑
さすがお父さんやな笑」

【あの人自身、ストーカーナンパ結婚野郎ですからね】

渋「えげつない言い方、笑
おとんどっかで泣いてるで」

【そしたら
涙なんていつか枯れる。それまで泣き続ければいい。
とか言ってカッコつけますよ(笑)】

渋「かっけーなぁ！笑」

家族の過去を話してスッキリしたのか、

Aさんはお父さんの話をよくするようになって、

その後もお父さんの話で盛り上がった。

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