たとえば私が天女になったりして【忍たま乱太郎】 (ページ36)

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人質の価値の段ページ36

＊

『5年生…？』

なんでここに？

尾浜「天女様の妖術で俺たちに出番なんてないと

思ってたんだがなぁ」

老人「天女？いったい何を言って…

それよりあいつらはどうした！？」

声を荒らげる老人を前に顔色一つ変えずに尾浜先輩は続けた「あいつら？ああ、お仲間さん達ならあっちで眠ってもらってるよ」そう言って森の中を指差す。

老人「なっ！？お前らみたいなガキにあいつらがやられるわけ」

鉢屋「信じるも信じないもあんたの勝手さ」

そう言いこちらに距離を詰めてくる鉢屋先輩

おじいさんは「ｸｿｯ」と言い後ろにジリジリと下がるおじさん

痛い

刃が首に食い込み痛くて私も一緒に後ろにたじろぐ

老人「こっちには人質がいんだ…てめーら少しでも変な動きをしようものならこの嬢ちゃんの首が飛ぶz」

シュッ

『ｯ…!!』

おじいさんが何かを言い終わる前に鉢屋先輩が目にも留まらぬ速さで何かを投げた…それは私の足をかすめ後ろに立ってある木に刺さった。

手裏剣…

老人「お、おまえ！！」

鉢屋「そのガキに人質の価値はない」

冷たい表情でそう言いきった鉢屋先輩。

手裏剣で痛めた足から血が流れるのを感じる

恐怖と痛みで震えていた私の足はもう限界だった・・・

…わたしここで死んじゃうんだ。

それを悟った瞬間足から力が抜けた

その場に崩れ落ちた私の腕を掴み「立て！」と無理矢理立ち上がらせようとするおじいさん…

だけど今の私にそんな力はない。

老人「クソ、クソ！！」

人質としての価値もない、立つことすらできない。

今の私をつれて逃げても足手まといだと気付いたおじいさんは私を置いて逃げ出した…

尾浜「兵助！八左ヱ門！」

久々知「ああ」

竹谷「わかってる」

久々知先輩と竹谷先輩は逃げていったおじいさんの後を追って行った。

善法寺「A！」

不破「大丈夫ですか天女さま！」

地面にへたりこんでいる私の元へ駆け寄ってくる二人の先輩。

鉢屋先輩…じゃないよね、きっと声的にも不破先輩の方だ。

人質の価値は無いと言われたのになんやかんや助かったのかわたし。

しゃがみこみ私と目線を合わせて「傷を見せて」と言う伊作先輩。

不破「三郎がごめんなさい天女様、でも天女様を助けるにはこうするしかなくて…」