たとえば私が天女になったりして【忍たま乱太郎】 (ページ33)

今日:23 hit、昨日:19 hit、合計:8,814 hit

天然タラシの段ページ33

＊

おにぎりを食べたあとお店を見て回っていると

可愛らしい簪屋を見つけた。

並べられてある色とりどりの簪を見てうっとりしていると「欲しいの？」伊作先輩が言ってきた。

欲しくないと言えば嘘になるけど・・・

『髪の長さ的に使えないと思うんで』

それにお金もないしね！

私は簪屋から離れて他のお店に足を向けた。

『これ可愛い！』

『あれ綺麗ー！』

『うわー！美味しそー！』

色んなお店を見て回っているとふと視線を感じた。

突然足を止め辺りをキョロキョロと見だした私を不審に思ったのか「どうした？」と伊作先輩が聞いてきた。

『いえ…なんだか視線を感じた気がして…』

そう言うと

善法寺「Aは綺麗だから注目されてるんだよ」

『き、きれ？！』

サラりとこの人はなんてこと言ってんだ！！

タラシなのか？天然タラシなのか？！？！

『お世辞はやめてください、恥ずかしいです』

善法寺「ん？お世辞なんかじゃ…てA待ってくれ！」

恥ずかしくてしょうがない私は耳を塞いで六道さんの家へ走って逃げた。

＊

六道「おかえり、ちょうど研ぎ終わった所じゃよ」

そう言って見せてきた短刀は刃こぼれは無くなり、鏡のように綺麗に磨かれていた。

『ありがとうございます六道さん』

短刀を受け取り鞘に収める。

善法寺「さあ暗くなる前に帰ろう」

外はもうオレンジ色の空をしていた。