なんのそのこれしきの段 ページ24
*
ガチャガチャと大量の皿洗いをしていると「出際がいいわね」とおばちゃんに褒められた。
『皿洗いくらいなら家で良くしていたから』
おばちゃん「偉いわねぇ」
トントントンと包丁がまな板を叩く音がする。
私が皿洗いをしている間におばちゃんは夜ご飯の支度をしていた。
そういえば…
『おばちゃんは昨日初めてあった時から優しくしてくれたのはどうして?』
なんとなくずっと気になっていたことを聞いてみた。
おばちゃん「どうしてって…天女様はまだ子供だし
それに過去の天女様たちはせっかくご飯の香りが掻き消えるくらい、香油臭かったのよ」
『そっか…』
自分が10歳でよかった。
先代の天女の日記からふわっと香ったあれは香油だったのか。
おばちゃん「過去に三人天女様が来たけど、お皿洗いを手伝ってくれたのは貴方が初めてよ」
『お皿洗いくらいいつでもしますよ、
困ったらいつでも声掛けてください』
そう言うと「そうさせてもらうわね」と返ってきた。
・
それからおばちゃんと他愛ない話をしていると、皿洗いはおわった。
思ってたより多くてちょっと疲れちゃった。
おばちゃん「普通は2、3人でする仕事なのよ。
ありがとね。」
『ううん、みんなのご飯を作るおばちゃんに比べたら
と言うとフフフっと笑ってくれた。
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ようちゃん(プロフ) - 面白いです!続きまってます! (3月1日 14時) (レス) id: e74ec347f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かるた | 作成日時:2024年2月25日 16時