泣き虫天女の段 ページ3
*
トリップ…??
わたしほんとにトリップしちゃったの??
頭の処理が追いつかない。
だけどそんな私のことなどお構い無しに木からシュタッと降り
私へと距離を縮めながら立花先輩は続ける
立花「お前はいつの時代からきた?歳は?名前は?」
『え?え?』
突然の質問攻めにわたしはうまく答えられずにいたが
アニメで何度も見た黒く光る刃…
そう「クナイ」の先を喉に付けられスゥーと血の気が引く音がした。
パニクっていたが一周まわって冷静になったわたし。
立花「隠せると思うなよ」
隠そうだなんて思ってない…
心臓がバクバクとうるさい。
答えなきゃ、殺られる。
『れ、令和からきて
歳は10歳…夜月Aです』
涙声になりながら必死に絞り出した声。
そんな私に少しくらい同情してくれてもいいのに、先程と変わらない鋭い眼光で私を見下ろす立花先輩。
いやほんとに立花先輩?私の知ってる優しい立花先輩とは違う人では〜なんて考えてると、クナイをクルンと回転させ服にしまってくれた。
え?許された?(何を)
さすがに可哀想になった??
知らぬうちに震えていた体をギュッと抑え込むように抱きしめると私を囲むようにシュタッと音がした。
顔を上げて周りを見るとアニメで見慣れた6年生達がいた。
七松「なんだあ!?私たちより子供じゃないか!」
立花「10歳だってさ、だが油断するなよどんな妖術を持っているかわからない」
食満「そうだな、以前の天女たちより容姿が人間離れしている」
中在家「もそもそ…(はやく忍術学園に戻ろう、雨が降る)」
潮江「そうだな。天女様、忍術学園まで同行して頂こう」
この展開夢小説でみたけど…
『……』((首を横に振る
伊作「すまないが天女様に拒否権はないんだ」
そんなの知ってる!何回も見たよ!!
『腰がぬけて…立てないよ……』
恥ずかしさと恐怖で我慢していた涙がボロボロと溢れ出す。
きっと顔から出るもの全部出てるんだろうな。
泣きながらも心の中は冷静だった。
七松「なんだそんなことか!!私に任せろ!!」
『へっ?!』
ヒョイっと私を担ぐ七松先輩。
そこはお姫様抱っこでは?!なんて考えてたら
七松「口は閉じてろよ!舌を噛むぞ!」
「いけいけどんどーん!!」と声高らかに叫びながら木から木へと移り飛びながら忍術学園へ向かった。
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ようちゃん(プロフ) - 面白いです!続きまってます! (3月1日 14時) (レス) id: e74ec347f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かるた | 作成日時:2024年2月25日 16時