たとえば私が天女になったりして【忍たま乱太郎】 (ページ20)

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天才トラパーの罠の段ページ20

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事務室に戻るわたしの口角は上がるとこまで上がっていた。

天女と嫌われる私が喜三太の大切なナメクジを触ったら怒られるのではと一瞬躊躇ったが、喜三太は笑顔でお礼を言ってくれた。

私にはそれがたまらなく嬉しかった。

事務室の扉をガラッとあけると吉野さんが「おかえりなさい」と迎えてくれた。

吉野「手紙は渡せましたか？」

『はい！お返事などは何も預かってません。』

吉野「そうですか」

小松田さんはどこだろ？

キョロキョロと辺りを見渡していると・・・

吉野「小松田くんなら掃除しに行きましたよ。｣

『私はこの後どうしたら…』

吉野｢ここに居ても貴方に任せられる仕事はないですから、小松田くんのお手伝いにでも行ってください」

少しトゲを感じる物言いに

喜三太にお礼を言われて浮かれていたが、

私は嫌われ者の天女だったと現実に引き戻されてしまった。

『わかりました…』

＊

吉野さんが言うには小松田さんは門の前で掃除をしているらしい。

私は地図を見ながら小松田さんの元へ向かった。

少し先に

放棄をもってサッサっと落ち葉を集めてる小松田さんが見える。

『へっ』

突然小松田さんの姿が消えた。

えっえっ

なに？なんで？？

私は慌ててさっきまで小松田さんが見えていた所へ行くと

小松田「うわーん！こんな所に落とし穴作ったの誰ですかー！」

そんなの天才トラパーの綾部喜八郎先輩に決まってる。
だけど彼はきっと授業中だ。

『大丈夫ですか、小松田さん！』

穴を覗き込むと「天女様、助けてください〜」と。

妖術でもなんでもいいから〜と付け加える小松田さん。
妖術なんて使えないです。と言うと「そんなぁ」と情けない声が落とし穴に響いた。

『縄梯子(なわばしご)てどこかにないですか？』

小松田「そこから見える小さな小屋が用具室です

そこにならきっとあります〜！」

『わかりました！取ってくるので少し待っててください！』