たとえば私が天女になったりして【忍たま乱太郎】 (ページ19)

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ナメクジの段ページ19

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土井side

天女から手紙を受け取り中を見てみると

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天女が素直に仕事をするか試してみました。

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とだけ書かれていた。

なるほどわたしは試験に使われたらしい。

軽くため息をつき「わかった、手紙は確かに受けとった。
もう帰っていいぞ」といい授業に戻ろうとすると

『まって！！』と言う声が聞こえた。

なんだなんだと思い足を止め振り返ると、天女はわたしの足元を指さし『ナメクジさんが』と言いながら駆け寄ってきた。

ナメクジさん？

わたしの足元にしゃがみこみ、一瞬ためらい何かをひろった。

まさかと思い私もしゃがみこみ、天女の手の中を見てみるとそこには喜三太が大切にしているナメクジがいた。

もちろん個体名などは知らないが、この教室に居るということはほぼほぼ間違いなく喜三太のナメクジだろう。

タタタとこちらに足音が向かってくる。

喜三太「あ〜！ナメ太郎そんなとこにいたんだね〜！」

「土井先生に踏まれなくてよかったね」とナメクジを天女から受け取り頬擦りをする喜三太。
天女はそんな喜三太をみてフフっと笑った…

喜三太「天女様！ナメ太郎を助けてくれてありがとう！」

天女は少し驚いた顔をしたあと、ほんのりと頬を染め笑顔で言った。

『私はナメクジが大好きな喜三太が大好きだからね』と。

「えへへ」と喜ぶ喜三太。

その「大好き」は過去の天女が私に向けた、ねっとりとした気味の悪い「好き」とは違うものだと感じた。

学園長先生が言っていた「今回の天女は今までとはひと味違う気がする」

その意味がほんの少しわかった気がした。