覗く者の段 ページ12
*
シナ先生は部屋まで送ってくれると
「おやすみなさい」と部屋を後にした。
さて!寝る準備をしよ!
押し入れからお布団を出し整える。
『寝れるかな』
横になり布団を深く被る。
実は家じゃないとあまり熟睡出来ないタイプなのだ。
それにいつも一緒に寝てる熊の抱き枕もない
どうしよう不眠症になっちゃったら
そんなことを考えていたが
目を瞑り10分後にはもう夢の中だった。
今日は色んなことあったから身体が疲れきっていたのだろう。
*
そんなAを天井裏から覗く者がいた。
「ムム…少しでも何か怪しい動きでもしようものならすぐにでも天に返すつもりだったが寝てしまった」
こんな敵だらけの場所でよくあんなにもスヤスヤと寝れるものだ。
「まあ来て初日だしまだ尻尾は出さないか」
モゾモゾと寝返りを打つA。
『んん…おかあ、さ…』
鼻をすする音がする。
Aの涙が横に流れる。
「・・・」
男は暗闇に消えていった。
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ようちゃん(プロフ) - 面白いです!続きまってます! (3月1日 14時) (レス) id: e74ec347f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かるた | 作成日時:2024年2月25日 16時