たとえば私が天女になったりして【忍たま乱太郎】 (ページ11)

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居心地のいい存在の段ページ11

＊

大好きな土井先生から敵意を向けられるのは流石にこたえた。
でも日記を見た感じだと先代の天女に妖術で操られていたっぽいし、それでシナ先生と一悶着あったみたいだし

それだけ警戒されても仕方ないか。

どうしたら私は無害って信じてもらえるのかな…

そんな事を考えていると障子をあける音がした。

そちらに視線を向けるとシナ先生がいた

山本「落ち込んでる暇はないわ、さぁお風呂へ行くわよ」

『は、はい』

移動中綺麗な満月をみた…ここに来る前は自分の部屋でカーテンしめきっての生活だったから月を見るのは久しぶりだ。

『月が綺麗ですね』

横にいるシナ先生に言うと、少し驚いた顔をして「まぁありがとう」と返された。

何でありがとう？？

疑問に思っていると少し離れたくノ一達が使う湯へ辿り着いた。

山本「生徒たちはご飯の前に入ってるはずだから私たちだけの貸切のはずよ」

＊

『ほぁ〜いい湯だった〜

長風呂付き合ってくれてありがとうございました！』

まだじんわりと湿っている髪タオルで拭きなが部屋へ戻っているとシナ先生がぼんやりと呟いた「こんなに一緒にいて居心地がいい天女様は初めてよ」…

『と、突然どうしたのですかシナ先生っ』

嬉しくて口角が上がりまくる。

山本「今までの天女様はとても傲慢だったから」

困ったように笑うシナ先生。
きっと先代の天女たちのお世話係すごく苦労したんだろうな。

『私が元の世界に帰るその日まで、シナ先生にとって居心地の良い存在で居られるように私頑張りますね！』

火照った体を冷たい夜風がさましてくれる。

心地いい。

山本「えぇ、よろしくねAちゃん」