滑稽な世界【宇髄天元】 (ページ17)

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角を曲がり私の家が見えた頃、ひとつの人影が見えた

え、あれってもしかして

「あっ、Aちゃーん！！！」

そう言い向かってくる人影
私は急いで涙をふきとった

「え、！？！？

ちょ、、、どうしたの！！？？」

私の顔を見ては心配そうな顔をする彼

善逸がいた

『…なんで、ここに？』

「あっ、ごめん…
俺さっき団子食べたのにお金払うの忘れてて、
もう帰ってるかと思ったからさお金払いにきたの」

あぁ、なるほど
そういや忘れてたお金もらうの
わざわざ家の前まで届けに来てくれてたのね

「それより、Aちゃん
どうしたの…？そんなに泣き腫らして」

『………』

わたし目腫らすほど泣いてたんだ、恥ずかし

「俺で良かったら、話聞くよ？」

いつもの騒がしい彼には似合わない優しい声でそう言われた

『………』

でももし相談したとしてこんな感情他人に、
しかも私を好いてる善逸に言ってどうなるんだ？

「Aちゃん？」

『あ、実はさ…
さっきこけた時に目に砂が入って』

そう思い私は咄嗟に嘘をついた

「…………」

いや、なんか言おうよ。
いつもうるさいじゃんか…

「そっか、夜道暗いんだから気をつけないとダメだよ」

『う、うん』

誤魔化せたのかな、？

「Aちゃん、ちょっとこっち来て」

すると手を引かれ私の家の裏につれてかれた

ここはシロツメクサがたくさん咲いている場所だ

そこにしゃがみこむと善逸はゆっくり話しはじめた

「友達にね、連れられて甘味処行ったんだけどその時に初めてAちゃんを見つけたの

初めは綺麗な人だなーって思ってて目で追ってただけだったんだけど
お年寄りや小さい子供、誰にでも優しく笑顔で話す所

花の水換えとかお店の掃除とかしてる姿見てたら
俺だんだん目が離せなくなっちゃっててさAちゃんのことを知りたくなったんだ

それでいつの間にかAちゃん見るだけで、声聞くだけで心臓がキューってなるようになったの

で、いてもたってもいられなくなったから告白した。
俺相当Aちゃんのこと大好きだよ」

そう言われた

「そっか、ありがとうね」

こんなタイミングでそんな言葉を貰うと、涙でそうになる
善逸に泣いて縋りたくなってしまう