. ページ14
.
「お邪魔します」
一虎くんの家は綺麗に掃除されていて一つも散らかっていない。うちも散らかってはいないし綺麗な方だとは思うが、一虎くんの家よりは物が置いてある。...なんだか少し寂しい家だな。自分の家と重ねてそう思ってしまった。
「階段登ってつきあたりの部屋、先入ってて」
言われた通り先に入るとシンプルで散らかりのない部屋だった。不良だし釘バット置いてたり、散らかっていたりするのかな、とか思っていたが的外れだったようだ。...それにしても落ち着かない。なんだろうこのソワソワしてしまう感じは。人の家に上がったのなんて初めてだからよくわからない。
「何ソワソワしてんの」
的確なその言葉にビクッと体が跳ねる。「人の家に上がったのなんて初めてだから...」というとふーん、俺の部屋に緊張してた訳じゃないんだ、と言う。そして、なぁと言葉を続けながら私の隣に座った。
「家に上がるのが初めてならこの際教えてやるよ」
「男の家に上がるって言うのがどういう意味か」
そう言って自分の膝の上に乗るよう指でさして「乗って、こっち向きね」と有無を言わさないけど甘く優しくそう言った。恥ずかしいけど嫌じゃない私は一虎くんに抱きつくように膝の上に乗る。
「...嫌ならぶん殴って止めて」
そう言い私の腕を組んで掌を自分の頬に引き寄せた。
縋り付くような瞳が私を捕らえる。
次の瞬間、腕に熱もった柔らかい感触が皮膚の薄い腕触れたかと思えば唇よりも熱い舌の感触にゾクッと体が震えた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 723人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
未麗 - 神作としか言いようがありません (2022年9月25日 17時) (
レス) @page21 id: 2834835203 (このIDを非表示/違反報告)
花幡。(プロフ) - とりさん» めちゃくちゃ嬉しいです!!ありがとうございます#^.^#更新遅くなっちゃうかもしれませんが頑張りますね！ (2021年9月6日 0時) (レス) id: b26279b0f3 (このIDを非表示/違反報告)
とり - えっっ...神だぁぁ〜！今まで一虎推しではなかったんですけど,,,これ見て一虎推しになりました！！私の性癖こうグッッと突き刺さりました。続きがめっちゃ気になります！更新頑張ってください。↑(*∞*)↑ (2021年9月2日 0時) (レス) id: aba2220824 (このIDを非表示/違反報告)
花幡。(プロフ) - 晴さん» めちゃくちゃ嬉しいです…！ありがとうございます頑張りますね！ (2021年8月25日 15時) (レス) id: b26279b0f3 (このIDを非表示/違反報告)
晴(プロフ) - 物凄く驚くぐらいに好きです…更新頑張って下さい！毎回楽しみにしてます！ (2021年8月25日 13時) (レス) id: 2bef24d92f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：花幡。
| 作成日時：2021年8月23日 8時
