絡みついて離れない。【我妻善逸】

廿玖 ページ30

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「いいえ、全く好きなんかじゃない」




静司さんは顔を歪める





「何があっても好きだって言ったよね？」


「...程度ってものを知らないの？他の女を愛した貴方にそんな事言われる筋合いなんてないと思うけど」

「俺は最初からAだけしか愛してない」


「嘘つきっ！！」




そう言った所で
腕を掴まれる





「っ...やめて離して！」

「俺を拒むのか？」





ソファーに押し倒され
両手を片手で捕えられる


もう片方の手で頬を撫でられる





「...酷いことを言ったりしてたりして冷たくしていたのは愛を確かめたかったんだ」

「何があっても好きだって言ったAの」


「そんな事を確かめる時点で貴方は私を愛していなかったんだよ」


「違う！俺はもう皮肉な形だけど愛を確かめれた。それにもう鬼も怖くない！」





それがどうしたって言うの





「...私はもう貴方なんて眼中にないの。死んだ人間としか認識してない」


「今現に生きてるだろ？」


「そういう問題じゃない、私の心では貴方は死んでるの。」






不味い少し言いすぎたかな

今この状況は明らかに私の方が不利だ

もし殺されたりしたら...





殺気立つ彼を目の前に少し怯える





何を思ったのか彼はニヤッと笑って私に接吻をした





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