逆鱗に触れた。【我妻善逸】

肆 ページ5

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「という訳でお願いします、無一郎くん」

「他でもないAのためならお易い御用だよ」

「優しい好き」

「僕も」




柱の中で一番仲がいい無一郎くんに頼む事にして屋敷に行くと躊躇われる事なく承諾してくれた


ぎゅーっと抱き締め合うと無一郎くんは言う





「あの子名前なんだっけ、まぁたんぽぽくんでいいか。あのたんぽぽくんの前でいちゃつけば良いんだよね？」


「いちゃ、？！...うん、まぁそうなるかな。あとたんぽぽくんじゃなくて善逸ね」


「りょーかい。じゃあこの後任務終わらして明日でーとにでも行こうか」





でーと、かぁ
男女が二人で行くお出掛けのようなものだと聞いたことがある


...ん？
一つ私の中に疑問が募る




「無一郎くん、その任務って二日くらいかかる任務だよね」

「大丈夫、十二鬼月じゃないみたいからすぐ終わるよ」




それにしたって普通二日かかる任務を一日で終わらせることは不可能に近い

常人ならば

けど彼は柱だ、しかもかなりの実力も兼ね備えている






「無理しない程度に頑張って」

「それと、ちゃんと生きて帰ってきてね」


「うん。僕はまだ死ねない理由があるからね。じゃあ行ってくるよ」




死ねない理由、か




「行ってらっしゃい」


そう言って無一郎くんを見送ると私も稽古をするためにこの場を離れた





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