狂気 ページ28
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「師範、...いえ、Aちゃん。そんなに気にしないで!」
急に名前で呼ぶようになり
敬語も外れた
「で、でも、...」
重ねるように藍花は口を開いた
「私ね、Aちゃんが大好きなの。それはそれは愛しくて堪らない。他の人と笑いあったりするだけで腸が煮えくり返りそうなほどの嫉妬心も抱くほど」
「噂を流したのはそのため...。自分でも愚かな事をしたと思ってる、けどどうしようもなかったのっ許してなんて言わない、本当にごめんなさい」
藍花からは大粒の涙が流れる
「...藍花、本当にごめん...。ごめんね。私達は家族も同然なのに..藍花を苦しめていることに気づけなくて..」
私からもまた涙が溢れる
申し訳ないという罪悪感と少し感じる違和感とで感情がよく分からない
「..家族、?いや家族なんてものでこの関係は表せない。私達は家族よりも強い絆で結ばれているよ」
「ねぇ、Aちゃん」
「私貴方が居てくれれば何も要らない。この命でさえも。」
「鬼に親を殺され私はAちゃんしか縋るものがない。そのAちゃんが殺されたり、他人のものになってしまえば私は生き甲斐を失う。そして人生を最悪の形で終わらせる事になると思う。」
「そうなる前に」
「私と一緒に死のう?心中しよう?」
藍花は崖を指した
それはもう狂気に満ちた恍惚とした表情で
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舞 - あ〜……うん!神の上の神の物語! (2020年3月20日 14時) (レス) id: 4eccfaac2e (このIDを非表示/違反報告)
花幡。(プロフ) - 由香里さん» 恐れおおいですありがとうございます(;;) (2020年3月1日 15時) (レス) id: b26279b0f3 (このIDを非表示/違反報告)
由香里 - うん、神☆ (2020年2月27日 18時) (レス) id: 99b9ad058f (このIDを非表示/違反報告)
たぴおか(プロフ) - 花幡。さん» わぁあありがとうございます!! (2019年11月4日 18時) (レス) id: 174bef0ea6 (このIDを非表示/違反報告)
花幡。(プロフ) - たぴおかさん» うわぁぁぁ!!!嬉しいですありがとうございます!是非とも書いて下さいお願いします(土下座) (2019年11月4日 12時) (レス) id: b26279b0f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花幡。 | 作成日時:2019年10月19日 0時