日が昇る ページ26
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これだけ細かいと避けきれないものもあり、それを技を使いながら切る
...っ
視界が歪む
焦点が合わず花弁も多く見える
「師範!!!」
藍花が私を抱き締めながら庇う
「藍花!?!?やめて!」
「ぐっ.....」
痛そうに顔を歪める藍花
私は急いで藍花を抱き上げ木下にそっとおろす
「何故貴方は私を庇うの!?嫌いになったんじゃなかったの!?」
「..っ..今ここで師範に死なれては..困るのっ...」
「...とりあえず、休んでいて藍花。」
訳が分からない
けどこれだけははっきりと分かる
「元上弦の鬼、私はお前を許さない」
「許さなくても結構。どうせ君は僕を殺せない。」
そうだね、私は殺せないかも
「霜の呼吸 拾壱の型 籠氷塊」
鬼が氷の空間に閉じ込められる
「はぁ?ただの氷じゃないかこれ。こんなもので僕が死ぬと思ったの?」
「!?壊れない!?」
勿論、ただの氷ではない
「それを壊すにはね、二つ方法があるの。一つ目、3000℃以上の熱を出すこと、それと二つ目」
「太陽の光に浴びる事」
「貴方は植物を駆使する鬼。火に弱い草木から3000℃以上の熱を出すことなんて不可能に近い。」
「ここから太陽の光を避けるは絶対に不可能」
「貴方の家族のようなものが好きな太陽で死ぬ事が出来るの。良かったね。」
「ふざけるなこの餓鬼がァ!!!!!」
草木は真っ赤に染まりまた私に襲いかかる
先程より早く、そして更に大きくなり避けるのも切るのも難しい状況だ
あともう少しだ
あともう少しで
「ぐっ...日が昇ろうとしている!!嫌だ、嫌だ、僕はまだまだ人を殺して植物達の無念を...」
日が昇った
氷が段々溶けて鬼も塵と化する
「植物は私達人間や鬼と違って種も根もある。だから死なないの。」
「貴方が死んだとしても貴方の大事な植物達は生き続ける。安心して。」
「...。」
鬼は何も言わなかった
ただ涙と薄らとした笑みを浮かべてその姿を塵と化させた
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舞 - あ〜……うん!神の上の神の物語! (2020年3月20日 14時) (レス) id: 4eccfaac2e (このIDを非表示/違反報告)
花幡。(プロフ) - 由香里さん» 恐れおおいですありがとうございます(;;) (2020年3月1日 15時) (レス) id: b26279b0f3 (このIDを非表示/違反報告)
由香里 - うん、神☆ (2020年2月27日 18時) (レス) id: 99b9ad058f (このIDを非表示/違反報告)
たぴおか(プロフ) - 花幡。さん» わぁあありがとうございます!! (2019年11月4日 18時) (レス) id: 174bef0ea6 (このIDを非表示/違反報告)
花幡。(プロフ) - たぴおかさん» うわぁぁぁ!!!嬉しいですありがとうございます!是非とも書いて下さいお願いします(土下座) (2019年11月4日 12時) (レス) id: b26279b0f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花幡。 | 作成日時:2019年10月19日 0時