地雷を踏んだ。【我妻善逸】

拾陸 ページ17

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でーとの前日の昼下がり


清美さんに明日でーとにいくと報告するとこのお金で好きな服買ってきな、と念強く言われたので言われるがままに繁華街をふらふら歩く




本当に有難いな
改めて清美さんに感謝しないとなぁ


私は服を見るのをやめて花屋を探すことにした





「お嬢さん、良ければお茶しませんか？」

「あら、折角のお誘いだけどごめんなさい...。
私今店を探していて」


「それなら、良かったら俺が案内しますよ！」

「いや、俺が案内します」





案内をするだけなのにこんなに争わなくても...
苦笑いのまま私はその場に立ち尽くす





「お二人ともありがとう。でも大丈夫ですよ。」

「え、あ、あのもうゆかれるんですか...
その、どこに行けば貴方に会えますか？」

「馬鹿。どこに行っても会える訳ないだろう。一般の方なんだから」





頬を赤らめながらいう男性に横の男性が厳しく言う



それが会えちゃうのよねぇ






「私、甘味屋で働いているんです。
是非店に来て欲しいの」

「え、行きます」

「ふふ、それじゃあ」






誑かすような発言はなるべく控える
あの一件があって以来恐ろしくて言えたものじゃないわ






引き続き花屋を探していると





善逸さん...？




あの金髪で黄色の羽織を纏った風貌は正しく善逸さんだ



その隣で善逸さんと仲良さげに話しているのは肩くらいまで伸ばした青髪の綺麗な子だった





痛い痛い
なにこれ、胸が痛むわ


居てもたっても居られなくなり
私はその場に背を向け少し速く歩き始めた





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