思い思われ振り振られ【NCT】 (ページ10)

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『大変失礼致しました…』
「いや、大丈夫です…」
「玄関のテンションから急に通夜っぽくなるなよ…ほんと面倒臭いなお前…」

ロンジュンに今度越してくるいわゆるマクヒョンと呼ばれていたあの先輩だと説明され、年上になんて無礼を！と正座をして謝る。
先輩にも同じことされてちょっと戸惑った。面白いけど。

「あの、その服…」
『え？』
「なんか上に羽織って貰えませんか…」

顔を真っ赤にして目をギュと瞑り私の上の服を指さすマークさん。え、待ってもしかしてさっきから顔が赤いのって…

『…羽織りましたよ』
「ありがと…羽織ってないじゃないか！！」

ヤーヤー言いながら顔を伏せる先輩。待ってすごく面白い。

たしかに今日の服は鎖骨部分が空いているぴちっとしたニットだけど、ウブ過ぎない？それで先輩はだいぶ可愛すぎない？

『ロンジュン、この先輩可愛すぎる』
「言うと思った」

でもこのままじゃ顔上げてくれないから、しょうがない、今はパーカでも羽織っておこう。

『先輩、今度は本当に大丈夫ですよ』
「ありがとう…」
『マーク先輩は今日から入居ですか？』
「いや、今日は荷物を持ってきただけで…明日また来るよ」

今日はもう帰らなきゃと鍵とケータイを持って玄関に向かおうとする先輩の肩を掴み振り向かせる

『先輩、またね』
「！！
…あ、あぁ…また」

両手をぎゅっとつかみながら上目遣いでそう言うとまた顔を真っ赤にさせるマークさん。堪らんな～この反応。

逃げるように、じゃ！！と言い帰っていく先輩。ニヤニヤしながらロンジュンの方を見るとため息をつかれる。

「程々にしろよ」
『はいはい、分かってますよぅ～』

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次の日の朝ドンヒョクに昨日の出来事を話すとゲラゲラ笑ってた。可愛いよね、わかる。

「ちょっとA～マクヒョンいじめちゃダメだよ～」

隣で朝ごはんを食べていたジェミンにそう言われてはーいと間延びした返事を返す。

『そういえばジェノは？』

いつもは1番に起きてるのに、寝坊かな

「あいつ昨日友達ん家泊まったらしいよ」
『あ、そうなんだ。』

ロンジュンの言葉に納得。通りで帰りが遅かったわけだ。

「あ、やばい、集合に遅れちゃう。いってきま～す」

朝ごはんの食べかけのパンを片手にパタパタと家を出ていくジェミン。今日はジェノと私以外講義がある日か。