思い思われ振り振られ【NCT】 (ページ17)

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結局1件居酒屋に行った後、前に行ったクラブへ。

ソミンに飲まされたから少しだけ酔いが回ってる分、前来た時より楽しくは思えた。

お目当てのイケメンくんに会い、ウキウキなソミンを横目に暇が故周りを観察。

あー…なんかあの人元カレに似てる気が…

こちら側に歩いてくる男2人組の内の1人が元カレによく似ていて何となくじっと見てしまう。

目が良い訳では無いので、近づいてきてその違和感に気づく

『ジェヒョン…？』
「…A？」

元カレ似ている、じゃなくて元カレ本人だった事に。

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ジェヒョンの友達とソミンに要らない気を使われ2人で飲むことに。

「久しぶりだね、だいぶ変わってて最初わかんなかった」
『ジェヒョンは相変わらずだね、でも偶然過ぎ、びっくりしたよ』

1年振り？と久しぶりの会話に少し嬉しく思っていると左手の薬指に指輪がはまっていることに気づき、思わず目を丸くする

『え、結婚したの？』
「え？あぁ、これ？違うよ、ペアリング」
『へぇ～…』
「今の彼女がどうしてもって言うから、今日も俺、先輩の付き添いできてて、顔見知りにあえて正直凄いほっとした。」

ふーん…とモヤモヤした気持ちを誤魔化すためにグラスを空ける。

『…私も付き添いなんだよね、でも、もう一杯飲んだら帰るわ』

他に言葉が出そうだったが、何とか抑えられた。

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あっという間に飲み切り、まだ居てよというジェヒョンを置いてソミンに連絡して帰路に着く。

まだ居てよ、なんてどの口が言ってるんだか。

今まで彼氏は何人かいたが、多分私は、ジェヒョンには本気だったらしい

『もう…最悪ッ…』

彼女とのペアリング、私の時は恥ずかしがって絶対やってくれなかった。

私の目の前で、通知が来たケータイを見て、幸せそうな顔をしないで欲しかった。

前と同じ笑顔で笑いかけないで欲しかった、幸せだったあの頃を思い出してしまって涙が止まらなくなる。

歩道の端に座り込んで地面をボーッと見つめながらただ溢れる涙を感じていた。擦ると目が腫れちゃうから、バレちゃうから。

とことん今日は運が悪いらしい、ぽつ、ぽつと雨が降って地面が黒くなっていく。

いや、むしろ丁度いいのかも。
誰にも会わずに部屋に行かなきゃ、もう風邪ひいたっていいや、お風呂だって…

「A、帰ろう」

あぁ、タイミングが悪い、なんでこんな時に

『ジェノ…』

1番会いたくない彼に会ってしまったんだ。