思い思われ振り振られ【NCT】 (ページ12)

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ジェノside

いつもの癖でただいま、というがそういえば今日はA以外は講義の日か。きっとあの子も出かけているだろう、いつも家にいないイメージだし。

リビングを通って自分の部屋に向かおうとするとソファの上で人が寝ているのが見える。

あれ、珍しい。

そろりと近づくと口を半開きにして寝ているAの姿。

いつもはメイクのせいもあるのかキリッとしたイメージだからこんな姿を見る度に胸がきゅんと鳴る。

顔にかかった髪を耳にそっとかけると擽ったそうに眉を顰める、顰めっ面も可愛いな。

目の前の彼女は俺の想い人、自分の気持ちに気づいたのは最近だから、まだ誰にもバレてはいない、はず。

少し不思議で掴めない彼女に落ちるのはそう難しくはなかった。

いつもは他人に興味無さそうですぐに毒を吐くくせに、酔うとジェノ～なんて俺の名前を呼んで俺に1番に甘えてくる。少し期待もするよな、そんなの。

でも、そのくせクラブやらサークルの飲み会やらでやたら露出した服を着ていくから、俺には興味無いんだろうな、親だとでも思っているんだろうかって不満な気持ちにさせてくる。

ずるい奴だ。

俺の気持ちも露知らずすやすやと眠っているから少し意地悪してやろうと軽く鼻をつまむ

あ、また顰めっ面になってきた、早く起きろ～

もうすぐで起きる、そう思って手を話そうとした時

「いっ！！！！」
『！！？くる、苦し！！！』
「え、マクヒョン？」

…少し説明しづらい状況になった。

まず、何故か知らないけどいつの間にか入ってきてたマクヒョンが、自分の足に荷物を落としたのか蹲ってオウ…と唸ってて、Aは予想通り起きたけど俺とマクヒョンの登場に一体どういうことだ、と理解が追いついていない顔をしている。
そして俺はその可愛い起き上がった瞬間をマクヒョンに気を取られてしまい見れなかったから悲しんでいる。マクヒョンめ。

『え、なに、え、え、』

…可愛い。