七話 ページ8
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藤井『 おはようA 』
次の日の朝、珍しく早く来た流星。
「 あ、おはよう流星 」
藤井『 え?なんか怒ってる? 』
「 別に怒ってない! 」
藤井『 怒ってるやん 』
昨日私が小瀧く・・・、小瀧とあんな会話をしたことを流星はもちろん知らない。
藤井『 あ、望きた 』
「 うげ、」
藤井『 望おはよ 』
小瀧『 あ、流星おはよう
・・・と、瀬山おはよ、』
「 ・・・・・・おはよう、“ 小瀧 ” 」
清々しい顔しやがって。腹立つ。
藤井『 あれ、いつの間にか仲良くなってるやん 』
「 なってない!!!! 」
藤井『 やっぱ怒ってる 』
小瀧『 友達できひんから怒ってんの? 』
「 黙れ!! 」
なんで急にこんな感じなってんの?最初の頃の小瀧どこ行ったん??
藤井『 なになに?なんのはなし? 』
小瀧『 瀬山が女子の友達できひん話 』
「 なあ黙って 」
藤井『 なにそれ笑 そんなん気にしてたん? 』
そりゃ気にするし。
藤井『 でもほら、来週あれあるやん。』
「 あれ? 」
藤井『 親睦旅行 』
流星がそう言うとすぐ、教室のドアが開いた。
席つけーって、名簿とプリントを持った担任の中間先生。
配られたそのプリントは、流星の言った “ 親睦旅行 ” についてのものだった。
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1年の最初の行事、親睦旅行。
先生によると、名前は豪華だけどなにか特別なことをする訳でもなく、隣の県の湖の前のホテルで一泊するらしい。
藤井『 昼BBQやって 』
「 すご、たのしみ 」
小瀧『 友達できたらいいな 』
「 ちょっと馬鹿にした感じでゆうのやめて 」
いつの間にか小瀧とはだいぶ話せるようになったけど、やっぱりちょっとまだ嫌われてる気がする。
貶されてばっかやもん。
藤井『 でも部屋は女子だけやしさ、頑張って作ってこいよ 』
「 ・・・ん、頑張る 」
なんかいつの間にか流星がお兄ちゃんみたい。
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作者名:栞 | 作成日時:2019年10月6日 14時