五話 ページ6
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「 なあ、何考えてるん、」
流星に連れられて着いたのは、2人でよく来てたファミレス。
小瀧くんがジュースを入れに行った。
藤井『 なにって、親睦会? 』
「 だから!嫌われてるってば、」
藤井『 そんなことないって〜 』
「 あるから、 」
流星は他人事としか捉えてなくてめちゃくちゃ楽しんでるけど、正直めちゃくちゃ迷惑。
藤井『 まだ嫌われてるかどうか分からんやん。
もしかしたら女子と喋るん苦手とか、そんなんかもしらんし。』
「 苦手やからって睨む?普通 」
藤井『 あ、もどってきた 』
「 えっ、」
放っからずっと不機嫌な小瀧くん。
楽しそうなのは流星だけ。
藤井『 じゃ、親睦会始めよ 』
小瀧『 親睦会? 』
藤井『 そ、なんか好きなもんある?望 』
小瀧『 えっとー・・・ 』
親睦会とか言う割には私だけ放っとかれてるし、私来る意味あった?
「 私、やっぱ帰るわ 」
藤井『 え?なんで? 』
「 なんでって、居る意味ないやん 」
藤井『 そんなことないって 』
「 ある。」
正直ショックやった。
これだけ嫌って言ってんのに流星は私の話も聞いてくれず無視やし、流星と今日全然話せてないし。
私流星が入学式早々話しかけてきてそっからずっと一緒やから他に喋れる人居ないんですけど?何自分だけちゃっかり同性の友達つくっちゃってんの?!
藤井『 ちょ、ほんま帰んなよ 』
「 うるさい帰る。
小瀧くん、邪魔してすいませんでした 」
小瀧『 は? 』
「 じゃ、」
あー、なんかイライラする。
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小瀧『 かえんな 』
「 ・・・え、」
ちっさくそう呟いた小瀧くんは、私の鞄をグイッと引き寄せた。
小瀧『 別に、邪魔とか思ってへんから 』
「 ・・・え、え? 」
小瀧『 座りや 』
「 え、あ、うん 」
思えば、初めてちゃんと私に喋りかけてくれた気がする。
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作者名:栞 | 作成日時:2019年10月6日 14時