story4 ページ7
翌日、偵察隊は予定通り早朝に流れ島へと出発した。
偵察隊にはチャクロ(色々大丈夫だろかと?)とサミもいるので二人を見送った後、Aは家に戻ってベッドに身を預ける。
考えているのは、昨夜の事。
頭から少し冷たい自分の肌に触れたオウニの手の温度・・・
(って、いけない、いけない、早く作業しないと・・)
Aは顔を横に振り、熱くなりそうになった両頬を叩き、仕事に取り掛かる。
目が悪いAは畑仕事などの力仕事はしないが、手先が器用なAは服や籠、小物など実用性のあるものを作る仕事を請け負っている。
(サミとチャクロが戻って来たら、流れ島の話を聞こう)
・
「ん〜!終わった〜・・」
数時間が経って綺麗な青空が見える昼時になり、頼まれた分の籠を作り終えたAは背伸びをして机に突っ伏す。
長い時間細かい手作業をしていたAは精神的に疲れており、眠気を覚え自然と瞼が降りてくる。
(少しだけ、眠・・ろう・・・)
・
・
・
____ぇ___待って・・・
『待ってください! 』
『黙れ!そやつを渡すんだ! 』
『 ですが、そんな事をしてしまえばこの子は・・』
『 それが運命(さだめ)だ、早く渡せ、そやつの____"器"の命が尽きる前に!!』
・
・
「ッ!!」
Aは目を覚まし、勢いよく顔を上げる。
額から冷や汗が流れ落ち、心臓は早く鼓動を打っていた。
(今、何か・・・)
窓の外を見てみると、空は夕日に染まっていた。
はっきりと見え、だけれど記憶がぼんやりとして曖昧に覚えている夢の情景___
赤ん坊くらいの子供を抱える美しい女性と長い白髪の厳格な老人が何かを話していた。
それだけの事で、どうしてだろう・・・
(怖かった・・・)
夢での恐怖に唇を噛み締め、Aは両肩を抱いた。
その刹那___
「A」
声が聞こえ、顔を上げドアへ首向けた。
「___俺だ」
「オウニ?」
ドアに近づき、ゆっくりと開けると目の前には静かに佇むオウニがいた。
それだけでAはホッとし、胸をなで下ろした。
「あれ、どうして此処にオウニが・・・」
「虹が出て、檻から出された」
(あぁ、寝てる間に虹が出てたのか・・・じゃあ、みんなも)
「A」
「ぁ、どうしたの?」
・
・
「流れ島で人が見つかった」
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雑草(プロフ) - 突然すみません。この小説とても面白いです!これからも頑張ってください!! (2018年1月2日 0時) (レス) id: 623fd5650b (このIDを非表示/違反報告)
巴衛新月 - はわわわ…オウニかっこいい!ニビ,夢主ちゃんのこと好きなのか!? (2017年12月13日 17時) (レス) id: 17b6508236 (このIDを非表示/違反報告)
laststar - オウニかっこよすぎるー!個人的にはニビも好きだからこの小説すごい好きー! (2017年12月8日 22時) (レス) id: ba47909489 (このIDを非表示/違反報告)
向日葵 - ヤバい、オウニ君イケメン! (2017年12月8日 7時) (レス) id: 1d6bbddaab (このIDを非表示/違反報告)
アヤ - 更新されててテンションすごい上がりました。これからも頑張ってください。 (2017年12月5日 18時) (レス) id: 2d65d5b3aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:rio | 作成日時:2017年11月11日 17時