伊野尾side ページ39
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涼「…い、のちゃっ…」
苦しいはずなのに、必死に俺に向かって手を伸ばしてくる涼介
伊「涼介、大丈夫だから。ゆっくり息して？すぐ運ぶからな、意識保って」
俺は声を掛け処置室に運ぶだけで、涼介の伸ばした手を握ることは出来なかった
…最低
そんなことは分かってる
きっと薮や光だったら、その手を取って適切な言葉を掛けてやるんだろうけど…
適切な言葉ってなんだし…
そんな言葉すら浮かばない
薮「伊野尾！どんな状況？」
涼介を処置台に乗せ酸素と薬を投与していると薮が応援に来てくれた
伊「不整脈の発作で、けいれん起こして今プロプラノロール入れてるとこ。この間の新薬投与するか迷ってる…酸素強くしてもらっていい？」
薮「りょーかい。入れて見てもいいよ」
伊「併用すると副作用が強いだろ」
薮「治験だから仕方ない」
伊「…わかった」
新薬である、まだ名前もついていない薬を涼介の身体へと投与していく
新薬の効果は、QT延長症候群の特徴である心室細動の誘発からの突然死を防ぐことは出来るが、発作を抑えるために投与したプロプラノロールと相性が悪い
β遮断薬を入れる前に試すべきだったか…
これでは一時的に発作は抑えられても、副作用が出てくるはず
まだ小学生の子どもに耐えられるのか
薮「落ち着いたな、あとは様子見で。データの記録よろしく」
伊「…あぁ」
薮は患者のこと第一に優先するくせに、こういうところは容赦ない
副作用が強いということが分かってても、新薬を投与した俺も、人のことは言えないが…
というより、前までだったらこんな考えはしなかった
まるで涼介のことを第一に考えるような…
ここは臨床小児であって、俺は研究者なのだから、治験は当たり前
副作用も研究のうちだ
…患者のことは二の次
だったはずなのに…
伊「……ごめん…」
今は落ち着いて眠っている涼介の頭を撫で、そう呟いてる俺は、やっぱり研究者としても、医者としても向いていない
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めおん♪(プロフ) - koukiさん» 教えていただきありがとうございます！ですが、どうしたらいいのかわからないので、そのままで大丈夫です！もし真似されていたとしたら、このお話を読んでいいなと思ってくれたからという気持ちでいます！( ；ᵕ； ) (2022年8月28日 21時) (
レス) id: e177312160 (このIDを非表示/違反報告)
kouki - コメント失礼します。この小説、とても面白くて読んでいたのですがプリ小説というサイトですごくそっくりなお話を見つけました。一応お知らせさせて頂きます。 (2022年7月25日 22時) (レス) @page34 id: 467e49a5da (このIDを非表示/違反報告)
ばどらぶ(プロフ) - 36ページですが、3人で12個のケーキを分けると、1人4個ではないでしょうか？ (2021年8月23日 21時) (レス) id: cc32400ee4 (このIDを非表示/違反報告)
Koupen(プロフ) - 9月ごろ戻れるとか言ったのに遅くなりました...!!!!!もうすごくお話進んでてびっくりです笑 これからも読んでいきます！！(謎の報告 (2020年10月8日 21時) (レス) id: f79358959f (このIDを非表示/違反報告)
めおん♪(プロフ) - ももさん» とっても嬉しいコメントありがとうございます！！そう言っていただけるとほんとに幸せです！これからも頑張ります！ (2020年8月25日 10時) (レス) id: e177312160 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めおん♪
| 作成日時：2020年7月25日 10時
