伊野尾side ページ22
それから近くの海の見える公園に寄って
暗くなってきたためか人は少なくて、街頭もあまりないから手を繋いで居てもバレないだろう
山田の暖かい手と、俺の手を重ねてゆっくりと歩く
特に行く宛てがある訳では無いけど、海を見ながらこうして歩くのも悪くない
山「あぁ〜また明日から仕事かぁーっ」
伊「またこうして出かけたいね」
まだ映画の撮影は終わっていないし、さらには宣伝だってイベントだって増えていく
明日からまた仕事が始まれば、しばらくまたこうして2人でゆっくり出来ることも少なくなってしまう
寂しいけど、それ以上に山田は頑張らなきゃいけないから文句は言えない
けど、けど…
もし俺の耳が聞こえなくなってしまうのなら、今はもっと一緒に居たい、なんて…
こんな俺の考えが山田の邪魔にしかならないことは分かってる…
伊「ねぇ山田、写真撮ろうよ」
山「写真？いいけど…珍しいね、仕事用？」
何となく、山田との思い出を残したくて
指輪を貰った今日を忘れたくなくて…
この先耳が聞こえなくなって、大好きな山田の声が聞こえなくなったとしても、写真を見れば、思い出せる気がしたから…
なんて言えないけど
っていうか考えてて泣きそうになるから、思い切り首を振って誤魔化す
伊「違う違う！伊野尾ピクチャーではこないだ高木とご飯食べたからそれのせる！」
山「えぇ、俺との写真はのせてくれないの？」
伊「やだ！…だって俺だけの山田だから、さ…」
山「なにそれ、可愛い…笑…じゃあ撮ろ！」
海の近く、ちょうど月明かりが反射して綺麗なところで写真を撮る
俺が内カメにしてカメラを向ければ、山田は自然と俺にくっついてきて
余りの近さに、未だにドキドキするの気持ちを隠しながら「はい、チーズ」とシャッターをきる
山「どう？撮れた？」
伊「ちょっと暗いけど大丈夫かな」
山「ん、よく撮れてる」
写真を見返せば、少し暗いけど月明かりが俺たちのことも照らしてくれていて、良く撮れていた
でも、幸せな時間はここまでしか続かなかった…
山「…ぃ……ら、もど…っ…？」
伊「ん？ごめんなんて言った？」
…なんで
なんで今聞こなくなるの…
嫌だっ
嫌だよ…やめてっ…
ｷｰﾝｯ
伊「っ！…っう……っ…」
耳鳴りがして、山田の声が聞こえなくなってく…
やめて、やだよ
最後の思い出まで取らないでっ
…そんな願いは虚しく、これが2人で過ごした最後の‘音’になった
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めおん♪(プロフ) - わらびもちさん» ありがとうございます〜！！昔のアカウントから読んで頂けてるなんて嬉しすぎますっ！涙これからも頑張ります！！ (2020年7月8日 10時) (
レス) id: e177312160 (このIDを非表示/違反報告)
わらびもち(プロフ) - 完結おめでとうございます！9color〜のお話からずっとよんでてどの作品もほんとに大好きです、、！何回もコメントしてるかもなんですけどほんとに伊野尾さんの病系が好きすぎてほんとにめおんさんの作品毎回楽しみすぎるんです、！また新作楽しみに待ってます、！ (2020年7月8日 0時) (レス) id: 271deec22e (このIDを非表示/違反報告)
Koupen(プロフ) - めおん♪さん» やったああああああああああああああ！！！！！！！！絶対絶対待ってます！ (2020年7月7日 16時) (レス) id: f79358959f (このIDを非表示/違反報告)
めおん♪(プロフ) - Koupenさん» めちゃめちゃ嬉しいですっ！！新作もう少々お待ちくださいね！ (2020年7月7日 15時) (レス) id: e177312160 (このIDを非表示/違反報告)
Koupen(プロフ) - めおん♪さん» いやいやほんとに人生の癒しですって！(笑)多分学校の後はこれのために走って帰ってきてるんじゃないかってくらい(笑)新作！！よっしゃああああ！！！！←喜び方 (2020年7月6日 22時) (レス) id: f79358959f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めおん♪
| 作成日時：2020年6月22日 9時
