アイノユウヒ2〜family Love〜

宏太side ページ34

夜、光も涼介も何故か慧から離れたがらず、みんなでリビングで寝ることにした


注射を打ってない慧が心配で、俺は夜中もなるべく寝ないようにしようと思っていれば、光まで起きてくれている



宏「光は寝なよ」

光「宏太仕事で疲れてんだろ？俺が見とくからいーよ」



結局お互い慧のことが心配で寝れず、様子を見ながら2人でお話をしていた



光「涼介のやつ腹出して寝てるし…」

宏「ったく、大貴そっくりだな」




慧の腕に抱きついて寝てる大貴と、控えめに慧のパジャマを掴んで腹出して寝てる涼介

慧はといえば、それを気にせずグーグーと寝ている


この3人を守ってられるのは、今隣にいる光が居るからで

俺一人じゃ守りきれなかったと思う







…今も、守れてるのか分からないけど



さっき大貴から聞いた

慧が学校に行きたくないと言ったこと、
注射をしたくないと拒否したこと


これで本当に守れてると言いきれるのか…

慧には沢山我慢させてきた

小さい頃から、痛い嫌だと言っていた注射を毎日させなきゃ行けなくて、

両親が無くなってからは文句も言わずに自分からするようになって…


きっとそれが今爆発してしまったんだ








光「…宏太は悪くないから」



俺の考えを分かってるのか、光はそう言った




宏「…うん…

…でも、どうしてやるのが正解なんだろう

…お母さんやお父さんだったら、今の慧になんて言ってたかな…」



光「…きっと宏太と同じ気持ちだよ……俺も、わかんない…

宏太ばっかに背負わせてごめん…」




2人ともお互いに気を使って、なんて声掛けていいか分からなくなった

どうしたらいいかわからない、
でもきっとそれは慧が1番悩んでることだから

俺らは慧の好きなようにさせてやりたい




慧「……ぅ…ん………こう、た？」



寝返りをうった慧が目を覚ました



宏「どした？気分悪いか？」

慧「うんん、大丈夫……ちょっとトイレ行ってくる」



目を擦りながらトイレに行った慧を見送る

フラフラしてる訳ではなさそうだからまだ体調が悪くはなってないけど、トイレに言ったということは血糖値が徐々に上がってるのかもしれない



光「…大丈夫かな」

宏「明日病院連れていこうかな、ちょうど検診の時期だし」

光「俺もいく」

宏「心強いよ」



しばらくして戻ってきた慧は、そのまま今度は慧が大貴に抱きついてすぐ眠った


結局その後、特に大きな体調の変化はなく、光と色んな話をして朝を迎えた

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