アイノユウヒ2〜family Love〜

大貴side ページ15

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雄也じゃないもう1人の体育の先生に声をかけられ、持久走大会の準備を手伝っていた



いつの間にかみんなは5分休憩があったらしく、俺が気づく頃には休憩終了




慧どこだろ、なんて探していたら玉が走って雄也の所にいった




何かあったんじゃないかと心配になって、追いかけようかどうしようかソワソワしていると、すぐに雄也は戻ってきて、俺に行くよう頼まれた







大「慧っ！ばか、早く言ってよ！」




木に寄りかかって息を整えてる慧に急いでブドウ糖を食べさせ、おんぶする




慧「ん、ごめ……大ちゃん、寝てい？」




おんぶをしながら、薬のある教室に向かってダッシュしてると、寝そうな慧


低血糖の時の“眠い”は意識レベル低下を表してる
ここで寝かせてしまったら本当に命に関わることになる





大「ダメダメ！絶対寝ないで！今寝たらほんと怖いからやめて！今日の昼ごはんなんだろね、知ってる？」

慧「…ひかの」





どうにか寝かさないように質問を問いかけるも、だんだんと曖昧な答えになって行く慧


ここまで低血糖になるなら持久走参加させなければよかった、と後悔する





大「そりゃひかが作ってくれてるからね！何入ってると思う？」

慧「………」


大「…けい？…けい！」




教室に入り、反応が無くなった慧を急いで机の上に寝かせる

カバンから注射器を取り出して早く打とうと思ったのに…



大「っえ！ない！なんで！」



確かに教室を出る前はあったはずなのに、慧のバックは無くなっていた


朝のホームルームのことを思い出す


“貴重品が盗まれることが増えています”


…嘘でしょ？

もしかして慧のが盗まれた？


どうしよ！注射が！




高「大ちゃん！慧は！？」

大「雄也！」




きっともう1人の体育の先生にまかせて雄也は来てくれたんだろう


すぐに雄也に話すと圭人に連絡を取り合って救急車を呼んでくれた





高「すぐ来るからな、もうちょっと頑張ろうな」


大「っけい！起きて！慧！」






うぅ、と唸ったりはするものの、結局意識を戻すことはなく、そのまま慧は救急車で運ばれていった

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