アイノユウヒ2〜family Love〜

光side ページ36

光「宏太！きて！」

病院へ行く支度をしていた宏太を呼び戻して、状況を見て急いで車を出してもらう

徐々に意識が遠のいてる慧は、クタっとしていて結構やばい…


本当は朝ごはんを食べさせて支度をしてから向かおうと思っていた病院に、急いで向かう


病院に着けば、顔見知りの看護師さんたちが様子をみてすぐに処置室へと運んでくれた

廊下でしばらく宏太と待っていると、治療を終えた裕翔先生が出てきて、診察室へと通される

「そこどうぞ」と言われた丸い椅子にそれぞれ座って裕翔先生の話を聞く



裕「とりあえず数値は安定したから大丈夫。…注射打ち忘れた？……ってわけではなさそうだね」


俺らの表情から見て察したのか、裕翔先生は良くも悪くもそこについては触れてこなかった


裕「今さっき測った時には400近くの数値になってたよ、いつもは200も行かないんだけどね。今の慧は数値が変わりやすいって前にも話したんだけど、、
１、2回注射しないだけで変わってくるんだ…」


それはつまり、命に関わるって言うことで

注射をしないと慧は……



裕「一型糖尿病の患者さん、特に子どもは本当に辛いと思う…身体的にもだけど、精神的なものが1番なんだ…
それを弱音を吐かなかった今までの慧君が凄いんだよ
僕も、できる限りはサポートします
でも1番はご家族の支えが必要です
注射して貰えるよう、俺からも話してみます
2人からも、もう一度慧君にお願いして貰えないでしょうか」



きっとここまで言ってくれるお医者さんはそうそういない

何年も慧を見てくれてる裕翔先生だから、一緒にサポートしてくれるって言ってくれてるんだ



宏「はい…もう一度ちゃんと慧と向き合います」



2人もきつくなったらすぐに言ってね
何かあったらここにかけてね

と、裕翔先生の個人の電話番号の書いた紙を渡してくれた


もう一度頭をさげて診察室を出て、慧のもとへいく

部屋へ入れば、すでに目を覚ましていた慧が横になっていて、俺らの顔を見て俯いた



宏「…慧……無事でよかった」


宏太がいつもみたいに頭を撫でれば


慧「…ごめんなさいっ…迷惑かけてごめんなさい…」



って謝るんだ
慧は何も悪いことしてないのに



光「大丈夫だよ。お家帰ろうね」

慧「うんっ…帰る…帰りたい…」



目が覚めたら帰宅して大丈夫、と言われていたので慧の体調が落ち着いてから家へと帰る

その頃には大ちゃんも涼介も帰ってきていて、ちゃんと家族で話そう、と宏太がみんなを集めた

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