涼介side ページ28
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5限が終わってダッシュで家に帰る
よりによって5限は授業終わりの時間ギリギリまでやったから大ちゃんはきっともう帰ってる
部活は今日はおやすみ
それぐらい慧ちゃんが心配だった
ガチャっ
涼「ただいまっ!!」
靴を揃えるのも忘れて急いでリビングに向かう
光「涼介…おかえり。先に手洗ってきて」
涼「……うん…?」
チラッとみた慧ちゃんは大ちゃんとソファに座っており、膝を抱えて丸くなっていて、表情は見えなかった
…けど、ひかの様子から決して良いものではないことが分かる
体調が悪いわけじゃないみたいだけど…
手を洗い終わってリビングに戻る
涼「……慧ちゃん…?」
慧「…っ…!…」
大ちゃんに背中をさすられてる慧ちゃんは、俺の呼びかけに対して、チラリとこっちを見たものの、またすぐに顔を伏せた
その一瞬見えた顔は、今にも泣き出しそうな、そんな顔だった
抱きしめてあげたくて、慧ちゃんに近づこうとすれば、ひかにぃに止められた
光「涼介、ちょっと…」
夕飯の手伝い、なんて言うけど十中八九それは俺を慧ちゃんから遠ざけたいからだ
涼「…どうしたの…さっき保健室にいた時も泣いてたし……何があったの?」
今も、さっきも慧ちゃんは泣いている
いつもニコニコ笑う慧ちゃんは居なくて、俺まで泣きそうになる
光「俺もわかんないんだ……きっと疲れちゃったんだろうね…」
いつもみたいに、俺が弟だからってはぐらかしてる訳じゃなさそうだ
ひかもわかんないんだ
たぶんきっと慧ちゃんの気持ちが分かるのは、今も隣で背中をさすってる大ちゃんだけ
涼「…っ…」
今すぐ「大丈夫?」って駆け寄りたい
でもきっと「大丈夫だよ」っていつもみたいにお兄ちゃんぶるんだ
けど、今日は違う
「大丈夫だよ」って、たぶん言ってくれない
それくらい、初めて慧ちゃんが泣いてるのを見た
光「涼介も切ってくれる?今日は宏太帰ってくるまで待ってようね。部活してないからまだ待てるでしょ?」
その通り
部活なんてしないで帰ってきたから、いつもみたいにお腹はそこまで空いてない
それよりも慧ちゃんが心配で胃に穴が開きそう…
涼「…うん」
料理を手伝いながら2人の様子をチラチラ見るけど、一向に変わった様子はない
ずっと大ちゃんが慧ちゃんの背中をさすり続けてる
大ちゃんが何か話してるようだけど、ここまでは聞こえてこない
ただ、慧ちゃんがずっと首を横に振ってるのが見えるだけ
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めおん♪(プロフ) - マさん» コメントありがとうございます!感想頂けてとても嬉しいです!是非他の作品も見てみてください! (2020年7月10日 8時) (レス) id: e177312160 (このIDを非表示/違反報告)
マ(プロフ) - はじめまして。気になって読んでみたら、とても感動してしまって、今でも涙がとまりません。すごく感動するお話ありがとうございました。まだ、気になる作品たくさんあるので少しずつ読んでいこうと思います!! (2020年7月10日 1時) (レス) id: 95edc8c60d (このIDを非表示/違反報告)
めおん♪(プロフ) - ぽむさん» ありがとうございます!!歌詞に気づいて下さってとても嬉しいです!ご拝読頂きありがとうございました! (2020年6月6日 9時) (レス) id: e177312160 (このIDを非表示/違反報告)
ぽむ - 完結おめでとうございます!!更新頻度が高くてお話も面白くていつも楽しみにしていました!エピローグで歌詞が出てきた時、鳥肌がたちました笑 楽しい小説をありがとうございました! (2020年6月6日 7時) (レス) id: 5b2251d1f0 (このIDを非表示/違反報告)
めおん♪(プロフ) - musicmans5962さん» わぁ〜!嬉しいコメントありがとうございます!次回作も頑張ります! (2020年6月3日 23時) (レス) id: e177312160 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:めおん♪ | 作成日時:2020年5月18日 10時