〜Blue〜やまいの短編集

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山田side



伊「やまだが元気だったらいいの。」

ニコッと微笑む伊野尾ちゃんが可愛すぎて抱きしめようとしたけど、その額には少し汗で濡れた前髪があったため、抑えた


山「看病してくれてありがとうね？今度は俺の番だよ」


いつの間にかいなくなっていた薮ちゃんが用意してくれた冷えピタを張り替える




山「もうぬるくなっちゃったね、変えるよ」


伊「んぅ、つめた…気持ちぃ」


山「ん、良かった」




新しく張り替えた冷えピタの上に手を乗せると、その手をギュッと握られた




伊「やまだ…」


山「ん？なぁに？」


伊「よんだだけぇ」



ヘヘッ と力なく笑う伊野尾ちゃん

なに、この天使



山「何か欲しいものある？お水飲んだ？」



きっと光君が持ってきてくれただろう水の入ったペットボトルは全然減ってなかった



伊「…いらなぃ」

山「ダメだよ、飲んで？脱水になっちゃうから」



体調が悪い時の伊野尾ちゃんは嫌々と言うことが多くて困る

本当に脱水になったら困るのでペットボトルを持って伊野尾ちゃんの口元まで持っていく



山「はい、どうぞ」



ペットボトルを持たせようと伊野尾ちゃんの手を持っていくとギュッと抱きしめられた




山「うぉっ…ちょっと、飲んでくれないと困るよ…」


伊「……じゃあ…やまだが飲ませて？」





口を小さく開けて、雛鳥が餌を貰う時みたいにする伊野尾ちゃん


伊野尾さん、それはどういう意味ですか？




山「はい、飲んで？」



ペットボトルを持って伊野尾ちゃんの口に流し込む



伊「んんぅ…ちが…」



口をムッと閉じて首を横にふる




山「え、本気？」


伊「うん…のませてぇ？」




目をキラキラさせ、何故か楽しんでいる様子な彼

仕方なく水を自分の口に含み、伊野尾ちゃんに口付ける

少し口を開ければ流れる水

ちゃんと飲めてるの確認するため伊野尾ちゃんを見れば少しずつ喉が動く


口に含んだ水を全部伊野尾ちゃんに移し終わると、どこか期待するような目で見てくる伊野尾ちゃん



…もう1回、ということですか？

これ以上は俺の理性が耐えれないよ、と思いつつも俺もハマってしまいもう一度ペットボトルをとり、水を口に含む

伊野尾ちゃんに移そうと口を近づけたところで…






光「ストーップ！！お前ら何やってるんだ！」




あっぶね、吹き出すかと思ったよ





光「山田は病み上がりだし、いのちゃんまだ微熱あるんだから大人しくしてなさい！山田看病禁止！」


山「えぇっ」

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