〜Blue〜やまいの短編集

嫉妬 ページ27

(幼児化した伊野尾さんを甘やかすみんなに嫉妬する山田さん)




有岡side



伊「だぁちゃ！」


みんなは覚えているだろうか、この天使を。


伊「…だぁ〜ちゃ？」


今回はインフルにかかってしまい、高熱のせいで幼くなってしまったのだ

これでも、インフルにかかってから3日が経ち39度あった熱も今は37度代と落ち着いてきた。



伊「…だぁちゃぁ……ふぇっ…ｸﾞｽｯ…」

有「あ、あ、ごめんね、いのちゃん。俺居るからね、ほらおいで？ギューしよ？」

伊「うんっ！ギュッ！」



手を広げて俺に抱きついてくる天使

遊ぼう？とさっきから誘ってくるんだけど、一応まだ微熱あるからね、大人しくしてないと治らない

今は山田は仕事で不在で、俺らが代わりにいのちゃんを見ている


幼児化したいのちゃんは本当に可愛くて、それはもうまさに天使で、みんなメロメロ


裕翔はさっきからカメラでパシャパシャと撮ってるし、知念なんかはずーっといのちゃんに喋りかけている

さっきまでひかと薮ちゃんに遊んでもらってたようだけど、今は俺のとこで遊びたい気分らしい



知「大貴ばっかずるい！僕のとこにもおいで？いのちゃん」

伊「ちーたん？」

知「うん、おいで？」


まっていかないで！もうちょっと抱きしめさせて！
という気持ちでギュッといのちゃんを抱きしめれば、


伊「ちーたんも、きてぇ？」


なんて優しいんだ！！！

「みんなでぎゅっだね！」なんていういのちゃんはきっと世界一可愛い





ガチャ



山「ただーいまー……って、なに。可愛い。」


有「おお！山田おかえり！見て、可愛いだろ！」



仕事から帰ってきた山田は、3人で抱き合ってる俺らを見て固まる


山「伊野尾ちゃん、ただいま」


俺と知念のこの状況を見て、きっと嫉妬した山田はアイドルばりのキラキラ笑顔でいのちゃんを呼ぶ


伊「おかえりぃ、やまちゃ…」


それなのにいのちゃんは山田の方をチラッと見ておかえりと言ってからまた知念と俺にギューっと力を込めた


山「……嘘、でしょ……伊野尾ちゃん、俺にもギューして？」


いつもなら走って山田に飛びつくいのちゃんだけど、何故か今日は俺らがお気に入りみたい



伊「あとでぇ、ね？…いまはちーたんとだぁちゃなの！」


山「…がーんっ！俺、まじでショックなんだけど！！」



いのちゃんに振られた山田は本当にショックそうな顔で、膝を抱えてソファに座った




どんまい、山田


この天使ないのちゃんだけは俺たちでも譲れないな

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