おかしなお嬢様【イナイレ】 (ページ1)

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序章＊オカシな話ページ1

＊

｢こんばんは、夏未ちゃん。
え、この傷？
昨日、階段で転んで〜……｣

｢ごめんなさい、先生。
今日は体育の授業を見学させてください。｣

｢……先輩、この問題は先にこっちを……｣

いつも笑顔なお嬢様。

その笑顔を崩したことが無く、気持ち悪いと思う人も居るだろう。

しかし、本人は至ってそれが当たり前。

家でもニコニコと笑い続けている。

｢ごめんなさい、お気に触れましたか？

私、人の気持ちを理解する能力がないみたいなのです。

……もし、何かあればいつでも仰ってください。｣

そんな態度ですら、彼女にとっては日常。

彼女の家は大きな財閥で、名前を知らない人はいない。

父親も母親もとてもいい人だと聞いている。

彼女をこのようにしたのは、一体誰なのか。

｢……今日も素敵に咲いてくれてありがとう。
明日も、私のことを癒してね｣

……この少女に、はたして裏はあるのか。

それとも、少女の家に裏があるのか。