終わりの合図 ＊ 7 ページ44
＊
｢よく聞け、ヒロト。
お前自身をレベルアップさせる必殺奥義を伝授してやる｣
｢ふっ……必殺技だと？お前が俺に？
なかなか面白いジョークだな｣
ドリブルで雷門ゴールに上がる吉良くんと、その後を追う基山タツヤ。
究極の個人技……ゴッドストライカー……永世の得点王、吉良ヒロト。
そんな彼に、基山タツヤが教えられることは……？
｢聞いてやるぜ……言ってみろ！｣
｢必殺奥義。その名は……パスだ！｣
パスって……パスって……！
基山タツヤのいいたいことは分かるんだけど……もう少し言い方なかったの……？
これには流石に吉良くんも驚いたのか、立ち止まった。
｢敵にマークされていない仲間にボールを蹴る。
それだけだ｣
｢ふっ……ふはははは！
タツヤ、お前頭が飛んだみたいだな！
パスなんて所詮、凡人のプレイだ！
俺は1人でも点を決めることが出来るぜ！｣
そのまま吉良くんは1人で雷門陣に突っ込んで行ったけど、岩戸高志と海原のりかが連携して止めた。
その後も彼は懲りずに1人で走るけど、雷門も弱くない……
もう吉良くんは1人でゴールを決めることは困難だろう。
そんなことを考えていると、明日人くんが吉良くんからボールを奪った。
明日人くんからパスを受けた小僧丸サスケが、最早いつものとまで言えるファイアトルネードを撃った。
｢ファイアトルネード！｣
｢そのシュートは既に見切っている！｣
砂木沼治はワームホールで応戦。
剛陣鉄之助はすかさず、防がれたと思われたボールにつっこんでいく。
｢ファイアー……出現地点予測！｣
剛陣鉄之助のヘディング……って呼んでいいのかは微妙だけど、とりあえずゴールが決まった。
必殺技のつもりだったのかな……雷門の人が考えることって、よく分からない。
ーーー
消えなかったNGシーン2
｢聞いてやるぜ、言ってみろ！｣
｢究極奥義。その名は……アンパンマンだ！｣
｢はぁ！？｣
｢アンパンマンは頭部を入れ替えることで力がみなぎる！
つまり、ヒロトもその出来の悪く見える頭を交換すればいいんだ！！｣
｢いや、何言ってんだよタツヤは！！
怖ぇよ、俺の事殺す気か！？｣
｢嗚呼！！｣
｢やめろおおお！！！！！｣
｢あの2人は実に興味深いね｣
｢野坂くん……あの会話で興味をそそられるのはちょっと危ないと思う｣
｢？｣
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