回り始める＊2 ページ26
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司｢寧々が呼んでいたのは、2人だったのか！｣
寧々｢うるさ……
だから言わなかったのに……｣
フェニランのマップを片手に歩いていると、入口からすぐの場所に寧々と司がいた。
2人は私と冬弥を見つけると、少し嬉しそうに駆け寄ってきた。
A｢今日はありがとう。
2人が出演するショー、楽しみ。｣
司｢はーっはっはっは！！
そうだろう！なんて言ったって、この俺が出ているんだからなっ！！｣
冬弥｢流石司先輩……｣
A｢司、うるさい。
草薙さんに迷惑でしょ。｣
私がそう言うと司は声の音量を下げ、草薙さんは私にありがとう、と言ってくれた。
寧々｢あ、Aさん。
その……良ければ、寧々って呼んで、｣
A｢！いいの？ありがとう……！
じゃあ、改めてよろしく、寧々。｣
寧々｢……うん、よろしく、A。｣
お互いが呼び捨て出来るくらいの時間が経った。
ちなみに、私と冬弥は開園時間に合うように来ていたので、まだショーが始まるには時間がある。
なので、司と寧々の団員と挨拶をしてからアトラクションに乗ろうという話になった。
どんな人がいるんだろう……冬弥顔負けのイケメンとか、誰よりも綺麗な女の人とか……。
想像するだけで期待が膨らむ。
寧々｢でも、そんなに期待しない方がいいと思うけど。｣
A｢……え、声に出てた？｣
寧々｢バッチリ。｣
私と寧々の前で楽しそうに会話をしているのは、司と冬弥。
仲良いもんな、2人とも。
なので私は寧々と二人で後ろをついていっていたのだ。
寧々｢そんなに広くないし、団員は私と司を入れて4人だし。｣
A｢よ、4人！｣
寧々｢でも……1番、最高のショーをするから。｣
A｢……！
うん。楽しみにしてる。｣
私がそう言って微笑めば、寧々は照れながらも笑ってくれた。
そういう風に思える場所があるなんて、寧々は幸せだな。
そんな話をしながら辿り着いたのは、ちょっと古いけど楽しそうなこじんまりしたステージ。
そこには、ピンク髪の楽しそうな雰囲気の女の子と……。
A｢る、類さん！｣
類｢おや、来たんだね、Aくん。｣
類さんがいた。
意外……ショーとか、やる人なんだ。
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作者名：桃園天利 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/1eec8acd853/
作成日時：2021年5月25日 23時
