当たり前*18 ページ20
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……どうしよう。
音楽やろうなんてそんなこと考えてなかった。
冬弥を元気づけられたらと思って口から出た安易な言葉。
私の音楽事情ならクラシックで事足りてる。
とりあえず、今日のことも兼ねてサナに連絡しよう。
そう思い、スマホを取り出す。
するとタイミングよくスマホにメールが来た。
from:sana
やっほ〜A!
今日、風邪で休んじゃったんだけどさ〜、さっき、冬弥くんから聞いたよ。
Aが病気かもしれないって慌ててたよ〜?
で、病院行ったんだって?
結果、どうだった?
冬弥ってば本当に心配性なんだから。
なんともないって言ったこと、嘘ってバレてるのかも。
そんなことを思いながらメール作成画面を開く
from:青柳A
サナ、風邪だったんだ。
無理しないでよ?
あー……まあ、何でもなかった。
冬弥もサナも心配しすぎ。
普通に健康体だから。
風邪ひいてるサナに言われたくない。
送信して、ふぅ、とため息を吐く。
まあ、実の家族にも言えてないことを友達になんて言えないし。
その後、サナと次に学校で会うまでそのメールに返信は来なかった。
何か、気分を悪くするようなことをしただろうか。
私には、サナの気持ちも冬弥の気持ちもよく分からない。
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そして次ページにサナちゃんプロフィール(簡易)と、ちょっとだけ作者のお話入ります。
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作者名:桃園天利 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/1eec8acd853/
作成日時:2021年5月25日 23時