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22 安室side ページ23

「ねぇ、お兄さん何者?!」

「探偵の安室透と言います。とりあえず、この手錠外して貰えませんか?」

市販で買える手錠なんかすぐ壊せるが、様子見だ。なんなんだこいつら。

「んーとね。無理!だって明らかに不審者でしょー?こんな夜に家の前に車止めて様子見てるとか、バッチリ防犯カメラに写ってるからねー?」


バンバンと薄型テレビを叩く少年。

画面には俺の車とそのまわりを警備する男たちが見える。

くそ、こうも簡単に捕まるとは。穏便に帰る手段は...


遠くからヒールの音が聞こえる。ここは地下だからよく響くな。



「ねぇ、その人わたしの知り合いだから解放してあげてよ」


凛とした声で、牽制をするように話す。


コツコツとヒールを鳴らしてこちらに向かってくる着飾ったAさん。残念ながら白い肌に映える赤みのあるメイクや衣装は似合っている。


「怪しさ満点だけど、捕まえなくてもいいじゃない」

「でも、ダメだよ!こんな大切な日なのに!!」

「パーティなんかしょっちゅうやってるでしょ。」


手錠の鍵を外しながら冷静に受け答えをしている。....家族なのか?


手から重みが消え開放されると、スタスタと地下からAさんは出ていく。その後ろを追いかけて行くと角で強く腕を引かれ壁に押し付けられた。









「.....二度と私の前に現れないで、迷惑」

「..それは、嫌ですね。」

「何故」


「だって、あなたが好きだから」




グッとAさんの顔と自分の顔を近づけ目を合わせる。漆黒の瞳には戸惑いの色が見え形勢逆転だ。



お互いに不敵な笑みを浮かべ見つめ続けていると、急にAさんの目が敵を見る目に変わった。


綺麗だからこそ纏う雰囲気がこの人だけ周りとは違うと知らせる。





「.....冗談じゃない」



「ッ〜〜〜〜!!」




あんッのアマ、ヒールで思い切り足踏みやがって.....。









「あれっ!ねぇさん!待ってよ!!」

「早くしてよ」

「ごめんて〜、あれ?あの色黒なお兄さんは?」

「(この世から)消えた」


「そっかー!」

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よる - 面白かったです!キールが出てくるのは珍しいのでとても気になります!更新待ってまーす! (2020年6月16日 23時) (レス) id: 68950930bb (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - にっしーじゃぬさん» 細かくてすみません。いつも楽しみに読ませていただいています。頑張ってください。応援しています。 (2020年3月30日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
にっしーじゃぬ(プロフ) - 明里香さん» 間違いの指摘ありがとうございます。修正しました。これからも「この顔本当にどうにかしたい」をよろしくお願いします! (2020年3月30日 22時) (レス) id: 8eb32adcee (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 32話にも誤字がありました。「手を話すことなく」ではなく、「手を離すことなく」です。 (2020年3月30日 21時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 31話にも誤字がありました。「見に行っても行かな」ではなく、「見に行ってもいいかな」です。 (2020年3月30日 21時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:にっしーじゃぬ | 作成日時:2019年7月23日 23時

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