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合宿最終日。インハイ前、ガッツリ練習出来るのはこれで最後だ。




「昨日は深夜テンションやったわ……」

『ね、なんでキスさせたんだろう。金的すれば良かったのに』

「さらっと恐ろしいこと言わんで」




朝食を食べながら、昨夜の反省会をしていた。

金的されることを想像したのか、治くんは少しだけ身を縮こまらせながらこちらを見た。

いや、今は流石にやらないよ。




「今日も暑くなるんやろうな……。ほんま体育館にエアコンとか付けてほしいわ」

『ふふふっ』

「ん?俺なんかおかしいこと言うた?」

『ううん。今日は"イイもの"用意してるから、練習頑張って』

「"イイもの"?」




あまり深く聞かれない内に、『ごちそうさまでした』と挨拶をして席を立った。

実は昨日、花音と一緒にあるものを密かに用意していたのだ。

みんな喜んでくれるといいな。




(よしっ、今日も頑張りますか!)




ラスト一日、頑張れ私!




朝食を食べ終わった選手たちは、準備運動を済ませるとロードワークに行ってしまった。

その間に、私と花音はドリンクを作っていた。

最初はスコアの付け方しか教わっていなかった花音も、暇な時私の手伝いをしてくれているので、ドリンクなども出来るようになった。

二人で作るとやはり楽でいい。



私は額に滲む汗を手の甲で拭った。

暑い。とにかく暑い。

まだ9時くらいなのにこんなに暑いって、太陽本気出し過ぎかよ。自重しろ。




「これ、帰ってきたみんなに渡せるように校門まで持ってくね」

『うん、ありがとう』




花音はドリンクが入ったカゴを持って校門まで歩いていった。

私は使ったスポドリの粉が入っていたゴミをまとめたりしていた。




バタンッ!




すごい音がしてビクリと肩を揺らす。

何だろうと確認するため、音がした方に目を向けると、




『ぇ……花音……?』




地面に倒れている花音の姿。


時がスローモーションになったような感覚になる。

ユラユラとうごめく陽炎。ミンミンと煩わしく鳴く蝉の声が、妙に耳についた。

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あまのじゃく(プロフ) - ういさん» やっぱちょっと訛ってましたよね!?萌えですね! (2020年8月17日 6時) (レス) id: 1bd81e41c7 (このIDを非表示/違反報告)
あまのじゃく(プロフ) - ことりさん» ぎゅんぎゅんw心臓大丈夫ですかw読んでいただきありがとうございます! (2020年8月17日 6時) (レス) id: 1bd81e41c7 (このIDを非表示/違反報告)
うい(プロフ) - 角名君標準語だけどイントネーションが関西ですよね!萌えました! (2020年8月17日 1時) (レス) id: a04005cb99 (このIDを非表示/違反報告)
ことり(プロフ) - 北さんんんんんん(悶) 頭撫でてはずるい…ぎゅんぎゅんしました…笑 (2020年8月15日 0時) (レス) id: 19c0d362e8 (このIDを非表示/違反報告)
あまのじゃく(プロフ) - 麗さん» ぎゃー!!ありがとうございます!! (2020年8月14日 23時) (レス) id: 1bd81e41c7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朱里 | 作成日時:2020年7月11日 8時

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