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ちゃぽん___
さっき鏡で見た鎖骨の痕
キスマーク…というものだろう
初めて見た。
初めて付けられた。
……………初めて翔平に男を感じた
そう意識すると触れられた所が
じんわりとまた熱を帯びていく
感触が忘れられない
動悸が止まらない
幼馴染みでまだ男の"子"だと思っていた
でも、聞いた事のない色気のある声
そしてその吐息さえも今までの翔平とは別物で
立派な"男"だった
あの翔平、獲物を狙う獣みたいだった
見つめられ硬直するとかそういうのじゃなくて
その魅惑的な瞳に飲み込まれそうな
このままいいかも……なんて。。。。
「…なんか私……変態じゃん……///」
静まる気配のない胸の鼓動
なんでドキドキしてるんだよ
翔平だよ?あの翔平なんだから…………。
お風呂から上がり、服を着るとぶかぶかで
落ち着かせた心臓がまた早くなった
「大きい方だと思ってたのに……こんなにぶかぶか…」
女子にしては身長はある方だと思ってたのに!
「お風呂ありがとうございました!」
適当に座って〜と言われ、
翔平の隣空いてたけどなんとなく反対側の席に座った
宴会は始まり、みんなが各々盛り上がり
翔平のお祝いじゃなかったっけ?
なんて思いながら、まぁいつも通りかと大好きな唐揚げを
大口開けて食べていた
「A、僕も唐揚げ食べた〜い」
口を開けて待っている翔平にめちゃくちゃ大きな唐揚げを
あーんしてあげた
「ではふぬ!?(でかくね!?)」
「普通だよ普通〜」
何か言ってるが聞き取れず笑ってしまった
あと顔がまるで
「リスみたいww」
さっきの甘い空気が嘘のようにいつも通りに戻っている
その後もいつもと変わらずふざけあっていたのに
親たちが夜中に初詣に出かけ、突然の2人っきりに
少し心臓がうるさくなった
なんでお姉ちゃんたちも行っちゃうかな
いつもは子供たちで朝行ってたじゃん
毎年、元旦マラソンという名のトレーニングが
行われていたのだが、今年は恋人と行くとか何とか。
なんだよそれぇぇぇえええ!!!
よりにもよって今年っっっ!!!
2人っきりになる心の準備出来てないんだが???
誰かこの無言の空気何とかしてくれないか????
《ギャハハハっ》
「っ!?!?」
「テレビなんか見ようよ、ガキ使?紅白?」
翔平がテレビをつけたらしく、音にビビってしまった
平常心、平常心、
「他は?」
「ん〜、これは?世界記録挑戦みたいな?」
「それでいいよ〜」
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