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教室を出る時、立ちくらみでガンッと扉に当たってしまい
注目を浴びたA

周りが驚き、何だ何だと騒いでいる


ガッと椅子から立ち上がる翔平

その音に一瞬で静まり返る教室


「田中、俺もよくないと思う。
少なくとも俺は影でAのこと悪く言ったことない。
…………そういうのは卑怯者がやることだ」



翔平も後を追うように出ていった



!!!" 俺 "???



いつも僕っ子大谷翔平が"俺"と言ったことにより
クラスメイトに衝撃が走った瞬間だった








「A!!」

廊下でうずくまる姿が見えた

「大丈夫!?やっぱりどっか悪かったの!?」






「………キモチ……ワルイ…」




泣いてるし、冷や汗やばいし、そしてこの一言で
完全にパニクった翔平はAを
抱き上げると保健室に急いだ


途中、先生と出くわし「保健室です!」とだけ言って
横を走り抜けていった



「先生!急患っ!」

返事のない保健室

とりあえずソファーに下ろし
先生を呼びに行こうと立ち上がろうとした時
クイッと服を掴まれた


「吐く?バケツ持ってくる?僕何すればいい?!」

「…落ち着いて…大丈夫だから……」


一度深呼吸をし、隣に座って手を握る


「ありがと、ごめんね急に飛び出しちゃって」

「気にしないで。てか肩ぶつけたでしょ大丈夫!?」

「翔平の暴投に比べたら全然痛くないよ〜」

「でも泣いてるから」

「これは……違くて」

「んじゃなに…?」

「もし、翔平が裏であんな風に私のこと言ってたら
めっちゃ嫌だなって思ったら、悲しくなって……」

「な……にそれ」

気づけば翔平の胸の中にいた


(可愛いすぎんだろ…俺が言うわけないじゃん)


「それにあの……生理…で体調悪くて、
それも重なっちゃって……田中くんに悪いことしちゃった…」


(田中のことなんてほっとけばいいのに
気にかけちゃうとこほんと優しすぎ)


「田中にはガツンと言っといたから気にしなくていーよ。
それよりお腹大丈夫?休みな、ね?」

よいしょと抱き上げられ
そっとベッドに下ろされた

「今手ぇあったかいからお腹さすろうか〜?笑」

毛布の中に手を入れて、イタズラのつもりだった
少しは元気出るかなって

「あっためてくれるのうれし〜…」

ふにゃ〜んと眠そうに喋るA
翔平の手を掴んでお腹に乗せてそのまま寝てしまった

「…マジか…勘弁してくれ…///」

大きな手と小さな手が重なる

「そろそろ俺のこと
男だって気づいて欲しいんだけど…ねぇA」

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設定タグ:大谷翔平 , プロ野球 , 野球   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:蜜かん巣 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2023年3月31日 21時

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