貴方と一緒にに【中村悠一】 (ページ26)

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そう話す小西さんに
胸がモヤモヤした

前は、小西さんがAにとっての
1番だった

そりゃ、よく知ってるのも
当たり前……か

俺は小西さんの手をとり
額から離した

中「………んじゃいま、俺が何を思ってるか
当ててみてくださいよ
どんな気持ちなのか………わかるんですか？
あいつみたいに俺のことも？」

克「……………中村くん………」

嫉妬してる自分がいる

もう俺のものになったのに

俺はなんて、、、小さい人間なんだろう

中「………すみません。取り乱しました」

小西さんは
気にしないでと言ってくれた

いつもなら壊せる壁が
今の俺には、無理みたいだ

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

小西さんにお世話になり
3人で次の現場に行った。

そして今、俺は
まだムカムカが取れなくて
なんなら頭痛というおまけまでついてきて
不機嫌オーラを出しまくっていた

下「中村くん超怖いんですけど
なんかあったの？」

「……………そう、ですね……」

みんな俺と少し離れたところで
お喋りをしていた

克「中村くん大丈夫？
やっぱ熱あるんじゃ」

こそっと俺に話しかけてくる小西さん

中「ないですって。
なんかみんな俺が不機嫌ぽいって
言ってるみたいですけど
いつも通りなんでね、普通にしてほしいです」

小さくコホコホッと咳き込む

克「…んじゃみんなにはそう言っておくよ」

何かを察した小西さんは
まだ手をつけてない水とのど飴を俺に渡して
Aのもとへと戻って行った

中「………………………ありがとうございます」

違和感のある喉を労わるように
水を飲み、のど飴を舐めた。

収録が終わり、俺は次の現場へ行こうと
駐車場に向かった

Aは、監督と話してたから
なにも話さずに出てきた

車に乗り込むとスマホがなった

中「もしもし」

『あ、もしもし！悠一さん黙っていくなんて
そんな急いでたの？』

中「監督と話してたからLINEしようかなって
思ってたんだよね、急いではないよ」

『まだでない？？？』

中「待ってて欲しいなら待ってるよ」

『10分！10分まってて！！』

中「10分な、よし計ってやるよ(笑)
よぉいスタート！」

『え！？ちょっ！いじめか！！』

そう言ってブツって切られた

ぼーっとスマホのタイマーを眺め
そろそろだなと車外て待っていると
走ってくるAの姿が見えた

残り1分、余裕だな

そう思ってたのもつかの間
目の前でAが転けそうになって
それを俺は綺麗に受け止めた