ホーム 50 愛の力 ページ2
目を覚ますと重みを感じた
起き上がりその方を見ると
中村がベッドの脇に伏せて
眠っていた
「………悠一さん……」
___やっと呼べた
私に関わってるからと思い
その絆を切っちゃえば
守れると思っていたんだね
だから忘れちゃったんだ
……逆に心配かけちゃった
でも、あなたのおかげで
思い出せたよ、ありがとう
「お子達もずっと教えようとしてくれてたんだね。気づいてあげれなくてごめんなさい」
お腹の子が母親が戻ってきた事に
気づいたのか
さっきまで静かだったのに
元気に動き出した
「いたいいたい(笑)
ハイハイごめんなさいごめんなさい
もう…忘れたりなんてしないよ、約束するから
あまり蹴らないで〜」
ふふっと笑みがこぼれてしまった
その声に反応して中村が大きな欠伸をして
起き上がった
中「ん………ふぁぁ〜…」
「悠一さん」
中「、、ぇ、ぇ!?A!!」
「うるさいですよ」
中「だって、今、、俺の名前…え?」
Aは中村に抱きついた
「ごめんなさい…ごめんなさい…みんなのこと忘れるなんて、いなくなっちゃうと思ったら怖くて…それで……ッ…」
泣きながら話すAに
記憶が戻ったのだとわかった中村は
思いっきり抱きしめ返した
「悠一さんのおかげだよ、ありがんんッ!!」
歓喜のあまり中村はキスの雨をふらせた
私という存在を確認するかのように
もうどこにも行くなというように
そして、確認するように私の名前を囁いた
中「んッ、チュッ…A…ハァ、ッいる、ちゃんと、チュ…A、だ、」
私はそれに答えるように
強く抱きしめた
息継ぎのために少し離れたとき
見つめた瞳に溢れるものがあった
「………泣いてる」
私は彼の瞳を拭う
中「Aもな……」
お互いおでこをコツンとくっつけ
微笑みあった
「イベ……休んじゃったね。ごめんなさい」
中「……いーよ。
ぶっちゃけお前のこと心配で
集中出来ないと思ったし。
あと鈴村さんが家族も大事だろうって」
「あとでちゃんとお礼言わないとね。
鈴さんが悠一さんを
向かわせてくれたから
私は戻ってこれたんだもん」
そうだなっと言って
またキスをした
中「おかえりA」
「ただいま悠一さん」
もうあんな囁きなんて聞こえない
あんな光景も見ることは無い
だってちゃんと
愛する人たちを感じることができるから
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