海と輝くその恋はTwo Season【好きな人がいること】

◇71.Apple Candy Magic ページ31

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“なんで追いかけてきたの……”


“お前…、方向音痴じゃん。迷子になってなんかあったら俺が怒られる”


“…あっそ”







“…まだ怒ってんのかよ”


“当たり前でしょっ…！あれは…！私買ってもらったりんご飴なの！”






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涙目で、夏向のことをｷｯ！っと睨む。








すると、ちょっと決まり悪そうな夏向が、


私の目の前に、ｷﾗｷﾗと光る赤色出した。







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“………これで文句ないだろ”







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恥ずかしいのか、それとも謝罪の気持ちか。


私の目なんか見てくれなくて。









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差し出されたのはりんご飴。








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…そうだあの時だ。


私が夏向に恋に落ちたのは。









自分でも笑っちゃうような物凄く単純なことだけど、


あの時、あの一瞬で、


私は夏向のことを好きになった。








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｢…っ………ふぁ…っ｣





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花火始まった。



海に反射する花火見ていたら、嫌でもあの日の事を思い出す。






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…どうしよう。


好きだ。








夏向への行き場のない思いが、涙となって溢れ出す。








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“……ばーか、…何泣いてんだよ”









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