海と輝くその恋はTwo Season【好きな人がいること】

◇44.伊達にチャラくない恋愛講座 ページ4

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冬真｢Aちゃん、ちょっと座って？｣


｢あ…、はい。｣





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ちょっと偉そうに咳払いをする冬真。


この人、私より三つ年下のはずなんだけどな。






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冬真｢一途ってさ、聞こえはいいけど、重いし、疲れるじゃん。｣



｢……確かに。｣





冬真｢いっつも自分のそばにいるって思わせたら、

あ、じゃあ今すぐどうにかしなくてもいっか。ってなっちゃうの！｣




｢なるほど…｣






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いきなり始まった冬真先生の恋愛講座。







半信半疑で聞き始めたものの、


…コイツ、伊達にチャラくないな。






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冬真｢花火大会だって、

夏向が嫌いだからって行かないってのはもったいない！

それじゃ、いつまで経っても夏向に危機感がなくなる！｣




｢…危機感……？｣




冬真｢とにかく、ちょっと耳かして。｣






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言われるがままに冬真に耳を近づける。







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ｶﾞﾝｯ








強い衝撃音が聞こえたのは、反対側の耳から。


何かと思って目を向けると、そこにいたのは夏向だった。






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夏向｢……焼けた。無駄口叩いてないでさっさと食え。｣


｢あぁ…、ありがとう｣






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音の原因はどうやら、夏向が持ってきたお皿だったようだ。


もっと優しく置けないのかね。






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｢焼けたって冬真、食べよ。｣





冬真｢焼けたっていうか妬いたっていうか……笑｣


｢へ？｣






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聞き返してみたけど、


“あ！うめぇ！”とか言って肉に夢中な冬真。







…ま、いっか。





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