舞姫は緋い瞳の美少女です。【暁のヨナ】

5．ヨナの宴 ページ6

どうしたんだろう？
城に響き渡る怒鳴り声。



「どうしてなの！？私は、スウォンが好きなの！」


「スウォンだけはダメだ！！」



なにかもめてるみたい。
イル陛下のこんな声、久しぶりに聞いたかもしれない。



「ちょっくら、姫さんのとこ行ってきます」


「あ、うん！」



ヨナ、大丈夫かな。




―――――――――――――――………………
五日後、お城では十六になるヨナのために宴が開かれた。



その日になると、ヨナはすっかり元気になっていて、いつもの騒がしいヨナに戻っていた。



「ヨナも元に戻ったし、よかった！」



ヨナが元気なかったら私も元気でないし……
そういえば、ヨナどこかなぁ？



「A！」



この声は………………スウォン。




「スウォン！どうしたのー」


「いや、すごく綺麗だなぁと………」



頬を赤く染めながら、小さく呟く。



「ちょっと、髪の毛いじったからね」


「あなたは、どんな姿でも美し――――――」


「スウォン！！」



満面の笑みのヨナ。
わああ！！かわいい！！



「ヨナ！おめでとう！」


「ありがとう！A！！」



少しおめかししたヨナは本当に可愛かった。



「それじゃ、私はなにか食べてくるね」


「あ……A！」


「ん？」



スウォンは、なにか言いたげだったが少し間を開けて「いや、なんでも」と言った。

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