舞姫は緋い瞳の美少女です。【暁のヨナ】

11．貴族なんて ページ12

ハクside



「俺は貴族がめんどくさいんですよ。他の人をお探しください」


「ハク！」



俺は正直、王家や貴族とか関わりたくない。
貴族達がやってることはくだらないから。

それと、この城に来たくないもうひとつの理由は…………



「ハク〜！助けて〜」



A。
この姫さんといると調子が狂って仕方ない。



「A！大丈夫だった！？」


「あ！ヨナ！なんとか……」



ハハっと笑うA姫。
くそ………可愛い。



「なにしたんです？悪戯ならバレずにやらないと！」


「違うよ！私ハクじゃないし！」


「Aね！言い寄られてるの！カン・テジュンっていう人に！」



は？言い寄られてる？



「嘘だろ！アハハハ！！」


「ホントなの！」



顔を真っ赤にしながらA姫は言う。
でも、すぐに悲しげな顔を



「でも、私の目が珍しいだけだよ」



確かにAの目は珍しい色をしている。
真っ赤な紅。

でも…………



ゴツンッ

「いたっ」


「なーに悲しそうな顔してるんですか。」


「そんな顔してないっ」



ほら、また無理に笑ってるじゃねーか。



「まあ、俺には関係ねーんで。じゃ」



これ以上関わったらめんどくさそうだ。




―――――――――――――――……………………………



「わ、私は貴方とは行けません！」


「そんなこと、言わずに！案内してくださらぬぬか？」


「は、離してください！」



げっ、A姫だ。
うぜー………。ていうかヨナ姫はいないのか？



「誰かお止めしろ！」


「しかし、カン将軍の後士族だぞ！それに……
ヨナ姫様ではないから………」


「ああ、大丈夫だろう。ほっといても。
それにしてもあの目不気味だよなぁ〜」


「イル陛下に聞かれたらどうするんだ！それに、A姫様に何かあれば怒られるのは俺達だ！誰かイル陛下を呼んでこい！」



俺の中でなにかがキレる音がした。
放っておけ、関わったら俺は――――――

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