02:安久志さんの行動力 ページ4
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「赤葦様!!!おはようございます!!!」
「安久志さん…なんでここに?」
「初めてお会いしたのがここですので、ここで待っていたら赤葦様にお会い出来るかと…」
到底お嬢様とは言えない行動力に若干引く俺。この
ストーカーとは言いたくないが、まさにそれである。
「自分の学校はどうしたの?」
「私の学校は始業時間は9時ですの。ほかの学校はよく8時45分と聞きますから、少し遅めですわ」
にこにこしながら言うのだから、悪意はないのだろう。あまりに純粋すぎる好意だ。だから頭ごなしに怒ることも出来ないし無下にすることも出来ない。
正直安久志さんは見た目もいい。お嬢様とはだから見目麗しいと言った方がいいだろうか。
だからぶっちゃけてしまえば好かれるのは悪い気分ではない。
「梟谷までご一緒していいですか?」
「はぁ…いいですよ」
「ありがとうございます!!」
パッと顔を明るくして俺の隣に並んで歩く安久志さん。身長が低い彼女は俺の視界にギリギリ入るかどうか。ぶつかってしまったりしないように気をつける。
「夢みたいです…赤葦様の隣に並んで歩けるなんて…」
「こんなことで夢みたいなんて行ってもらえるとね」
悪い気分では、ない。
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作者名:水無月 氷雨 | 作成日時:2019年3月8日 15時