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01:赤葦様の汗 ページ3

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「赤葦様!!先日はどうもありがとうございました」





私は先日のお礼に菓子折りを持って赤葦様を訪ねました。本日は日曜日ですが部活があるようです。



春の高校バレーという大会が近いからのようです。



あぁ最近は寒くなってまいりましたが、動き回っているからか赤葦様には汗ばんでいます。その汗を私が拭って差し上げたい…。





「えっ、そんな…べつによかったのに」



「そんな訳にはいきませんわ。助けて頂いて私はとても感謝しておりますの」





そう言って私は赤葦様に菓子折りをお渡ししました。



皆さんご存知のものが良いと思って最近TVで取り上げられた京都の老舗和菓子店のものにしたのだけれど…やっぱり普通の男子高校生というものは和菓子はあまりお食べにならないのかしら…。





「これ…すごく高いやつだよね」



「値段なんてお気にならさらないでください!!これは私からの感謝の気持ちなのですから!!」





普段お買い物なんてわざわざデパート等のお店に出向かないし、会計はお父様やお母様がしてらしたから…。やはりどこかズレてしまっていたかしら…。





「まぁ、そんなに言うなら有難く頂きます」





赤葦様は少し眉尻をさげて困ったような表情でした。



困らせてしまったんでしょうか。



やはり私はセケンシラズなのでしょうか。



赤葦様の汗がポタリと1滴滴り落ちた。





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作者名:水無月 氷雨 | 作成日時:2019年3月8日 15時

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